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■□■ストーリー■□■
都内近郊にある私立一ノ瀬学園は学業、スポーツ、品行、全てにおいて他校を凌駕するほどの名門校。
しかし、そんなエリート学園にも苦手科目があった。
それは、恋愛。
それは、異性としての魅力。
希望ある優等生たちは、合コンで呼びたくない全国学生ランキング・ワースト1位だった。
季節は秋。晴れ。
朝礼の檀上にて、学園長の娘、一ノ瀬姫乃は宣言する。
「リア充偏差値」制度の導入と、そのための「実力テスト」を行うことを。
りあじゅう……へんさちせいど……のどうにゅう……?
「嘘……だろ」
青山広樹(彼女いない歴=年齢)は呆然と呟く。
場内は騒然となり、その声は跡形もなく消失した。
後日、リア充偏差値を決める実力テストが一斉に行われる。
そのテストで見事赤点を収めてしまう、広樹と五人の女の子。
落ちこぼれの彼らは、恋愛について学ぶ特級訓練強化クラス――通称「恋式マニュアル」に、振り分けられるのであった。
「納得いかない!」
「リア充って……ひえぇ~、そんなの無理です……っ!」
「うぉおおお、なんだか熱くなってきたー。燃えてきたー」
「……余計なお世話」
「ふふ、面白くなってきた」
――かくして、リア充になるための恋のお勉強が始まる!
■□■登場キャラクター■□■
●一ノ瀬 姫乃 (CV:有栖川みや美)
一ノ瀬学園を継ぐ者として、幼少から厳しい教育を受けてきた。
学力、容姿、運動神経、どれをとっても完ペキ!
だがリア充偏差値を決めるテストで、あろうことか奇跡の0点をとってしまう。
実は重度の歴女(戦国時代マニア)であり、理想の男性像が「武将」という変わった好みをしている。
甲冑や兜を目にするとやたら興奮し、携帯の着メロは合戦だったり。
今まで築き上げたイメージを守るため、そのことは周りに絶対秘密。
広樹と恋人のふりして、リア充偏差値を上げようと企むが、次第に……。
「うわっ、熱くて目から火矢でも出てるんじゃないかと思った」
●陽ヶ下 穂花 (CV:白月かなめ)
簡単にまとめられた髪と地味な眼鏡が特徴の現・学生会長。
自分に自信がなくて、引っ込み思案で、焦るとカミカミになる。
性格は健気で優しく、眼鏡を外すとかなりの美少女(おまけに胸も大きい)。
元々は書記だったが、二年生になったとき、会長に推薦される。
持ち前の押しの弱さから断りきれず引き受けてしまう。
そんな自分を変えようと、密かに努力中。
学生会長としても積極的になり、毎年展示ばかりの文化祭を盛り上げるべく東奔西走する。
「リア充って……ひえぇ~、そんなの無理です……っ!」
●鈴鹿 愛希 (CV:綾部結花)
テニスウェアを軽やかに着こなし、ほどよく締まった太ももが自慢の後輩。
スポ根まっしぐらの熱血少女であり、昔お世話になったコーチが冗談で言っていた、「処女を失うと、才能も失われるのよ」という嘘を、今も頑なに信じ込んでいる。
……が、恋式マニュアルのせいで、そうも言っていられなくなる。
無意識に溢れる恋の欲求を制御できず、暴走と葛藤を繰り返す。
なお、テニスさえ絡まなければ至って普通の女の子。
可愛い小物を集めたり、甘いものに目がなかったりする。
「もっと熱くなれええええええ、あたしいいいいいいぃぃ!」
●羽白 あまね (CV:姫川あいり)
吹奏楽部に所属する一つ上の先輩。
無口で喜怒哀楽に乏しく、何を考えているのか分かりづらい。
騒音を苦手とし、常にノイズキャンセラー付きのヘッドフォンを持ち歩いている。
昼休みに屋上で、音楽を聴きながらうたた寝するのが日課。
声フェチで、広樹の声が大好き。
自身に関してはかなり無頓着で、寝癖がついたままだったり、制服のボタンを掛け違いたり。
その度、周りがついつい世話を焼きたくなる。
「今日も絶好の屋上日和……」
●篠宮 忍 (CV:氷川めぐみ)
広樹のクラスメイトで悪友。
実は男装少女で、何も知らない女の子を口説き落とす困った悪癖を持つ。
旧家の出身で、姫乃とは幼なじみである。
実家にいる時は清楚な和服を纏い、茶道・華道・舞踊などを嗜む大和撫子。
本来はモテモテにも関わらず、男として実力テストを受けたせいで失格扱いに。
根っからの道楽主義者であり、恋式マニュアルすらただの余興に過ぎないと豪語している。
「フッ……僕と広樹の仲は常に満開さ!」
●夏森 奏多 (CV:真宮ゆず)
愛希と同学年の後輩。 あまねと同じ吹奏楽部に所属している。
とにかくノリが良くて人懐っこい、一ノ瀬学園では珍しいタイプ。
場の空気を読むことに長けており、コミュ力もかなり高い。
悪ふざけが三度の飯より好きで、阿呆なことにも全力を注ぐ。
あまねを溺愛し、お世話と称してはベタベタするも煙たがられる。
容姿・学力共に平均だが、リア充偏差値は何気に上位。
「あまね先輩の匂いをhshsできるなんて至上の喜びっすよ!」
●柏木 理緒 (CV:北見六花)
一ノ瀬学園、元・学生会長。
真面目で落ち着いているが、堅物というわけでもなく、冗談もちゃんと通じる先輩。
自分の後釜である穂花を何かと気に掛けており、色々とアドバイスをして励ます。
正統派の美人で、リア充偏差値はトップクラス。
校則違反にならない程度のさりげないオシャレ、男子への絶妙な気の回し方。
どれをとっても秀逸で、男女問わず絶大な人気を誇っている。
面倒見は良いが、親しい相手に対してはちょっとだけSっ気なところがある。
「ええ、だから秘密よ…… 私と青山くん、二人だけのね」
●天王洲 エレナ (CV:各邑辛多狼)
恋式マニュアル担当の専門講師。
今まで数々の浮名を流してきた伝説の恋愛マスターにして、有名オカマバーのママ。
女性の格好をしているが筋肉隆々な肉体のため、オカマであることは一目瞭然。
性格は大らかで、母性愛に富む。
オカマと恋愛を愚弄する者には容赦しない、恐ろしい一面も……。
世話好きで、恋愛のいろはを手取り足取り親切に教えてくれる。
しかし、その発想は常人離れした、半ばショック療法に等しいものばかり。
現実の恋愛では数々の波乱があったため、ハッピーエンドで終わる恋愛映画に憧れている。
「あらやだ。こう見えて心はいつだって恋するオ・ト・メよ、チュッ♪」
●一ノ瀬 明乃 (CV:日向苺)
姫乃の母親で、一ノ瀬学園の学園長。
事の発端である “リア充偏差値制度” を考案した張本人。
ハキハキとした美人でカリスマ性があり、実年齢よりもかなり若く見られる。
娘の姫乃と同様、超見栄っ張りだがまったく表には出さず、余裕の笑みを崩さない。
学園の運営を第一に優先し家庭を顧みなかったせいで、夫婦関係は冷えきった状態。
リア充偏差値制度や恋式マニュアルを通じて、娘には女らしさを磨いてほしいと願う。
だが、今までの厳しい教育による姫乃の鬱憤が大爆発し、壮大な親子喧嘩に発展。
結果として、悩みの種がさらに増えることに……。
「私、やるからには徹底しないと気が済まないタチなの」
●青山 広樹
本作の主人公。
一ノ瀬学園の二年生で、姫乃たちとも同じクラス。
学年トップの成績を誇る秀才だが、運動はやや苦手なほう。
勉強さえしていれば将来も安泰と考えているだけで、競争心は高くない。
そのため、性格はお人好しなうえ、押されると応えてしまう一面がある。
リア充偏差値において持ち前の秀才さはまったく発揮されず、生まれて初めて赤点をとってしまう。
なんだかんだで異性に対して興味はあるが、自分ではどうしたらよいのか分からない状態。
密かに、恋式マニュアルに期待している部分もあったり。
「現文の教科書なんて……読まなきゃよかった」
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