男郎花情絵

「旦那、喜びなせえ。あっしらの盛り合いを浮世絵にしてくださるそうですぜ」

月刊ゲイ雑誌・G-men No.80に掲載された、若侍の恥辱と官能を描く男色時代劇! 全三話に渡る好評シリーズの第一弾を配信! 羞恥に溺れる男×男の官能を描き続け、情感溢れる性描写で人気を集める作家・あすかともゆきによるゲイ官能小説!

虎之助は旗本の跡継ぎ侍の身でありながら、町の金貸し・羆の銀からの多額の借金を背負っていた。期日を過ぎても返済のあてはなく、虎之助は厳しく取り立てられる。「金が返せねえ時にはその体で払う約束だ。何をされようが文句があるはずがねえでしょう。とっとと素っ裸になりなせえ!」

毛むくじゃらで強靭な体躯の銀の恫喝に、気圧されてしまった虎之助は裸体を晒す。その羞恥に身悶える虎之助の秘部を、銀は執拗に取り調べる。その刺激に、意に反しながらも男根を勃たせてしまう虎之助。それを嘲笑う銀。そんな最中、不意に三人目の男が現れる。

「先生、用意ができやした。どうぞお入りくだせえ」銀が招き入れたのは、得体のしれない絵師・寿三郎であった。彼は春画を生業とし、虎之助と銀の男同士の淫らなまぐわいを浮世絵に描こうと言うのだ。

「それで借金は帳消しで、その絵は旦那の家宝にもなりやすよ」「この旦那が泣き叫ぶ姿を存分に描いてくだせえよ」受け入れがたい提案に戸惑う虎之助であったが、そんな辱めを受けながら、股間の逸物は怒張したまま汁を垂らし続けていて…。

『突き出された尻たぶを両手が撫で回す。その気恥ずかしい感触に引き攣る尻肉を、桃の実を割り裂くように太い指が押し広げた。「こりゃぁ驚いた! 菊座の周りが毛だらけだ」谷間を覗き込んだ銀蔵がわざとらしく驚愕する。「身だしなみを整えるのが良家の武士だと聞いておりやすが、旦那は手入れをしねえんですかい?」適度な筋肉で覆われた虎之助の体は、体毛の少ない白い肌で包まれている。割り裂かれた尻の谷間に生い茂る真っ黒い剛毛の群が、それだけに一際艶やかで淫靡に見えた。「後生だ、そんなところを、ああ、見ないでくれ」荒い鼻息がその秘部に当るのを感じた虎之助は細い声でうめく。「見ないでくれと言われても、毛がじゃまになって何も見えやしませんぜ」銀蔵は含み笑いを漏らしながら、密集した尻毛を指で掻き分ける。』（本文より）