探偵物語3～緊急依頼! 組長の愛人を保護せよ

バツイチ子持ち探偵親父、男に迫られ、欲望のはけ口にされながら、ヤクザに関わる大事件に巻き込まれて行く。

下町の工場街の一角、古びた倉庫の上に事務所兼住居を構える親父探偵・後藤。
今では浮気調査がほとんどという、実にしがない探偵だが、元は将来を嘱望される有能な刑事であった。
美しい妻をめとり息子を授かり、幸せな家族ももっていた。
しかし、刑事の仕事へのやる気を失い、警察も辞めた後藤は、同時に家族も失ってしまう。
離婚した元妻と会うことはないが、今の後藤の楽しみは息子と定期的に会うこと、それとギャンブル。
つまり、年中金がない暮らしをしているということだ。

後藤の事務所をよく訪ねてくるのは、冴えない親父には似ても似つかない優秀な高校生の息子・洋一と、
警察時代の後輩で後藤のことを慕って来る若きエリートの島尾の2人。
実は後藤に対して先輩後輩の情を超えた欲望を抱いていた島尾に押し切られるように、
後藤は肉体関係を結ぶようになっていた。
後藤本人は男が好きという感情はないようだが、その快感に身体が反応してしまうようにはなっていた。
そして、島尾に犯されている現場を息子の洋一に見られてしまう。

ところが、洋一に「実は僕もゲイなんだ」と告白されてしまう。
男に犯られる快感は知っていながらも、ゲイだという自覚のない後藤は、その状況にただただ戸惑うばかりだった。
そんな後藤に、行きつけの闇カジノを経営するヤクザの親分から人探しの仕事を持ち込まれる。
今度の案件も、男がらみのやっかい事に巻き込まれること必至のようで…。