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伝説のゲイ雑誌『さぶ』誌で熱筆を揮った幻の作家・江島厚による、月刊ゲイ雑誌・G-men No.238に掲載された、単行本未収載の読み切り短編小説作品を配信開始!
とある大学体育会男子寮の夜。寮の裏、物置替わりの小屋にかすかに灯る薄明かり。覗き込んで見えた光景は、同じ一年生の健二と須原先輩の体が絡み合っている姿だった。
刺激的なその痴態に体が燃え上がるも、不意に須原先輩に小屋の中に引きずり込まれてしまう。そして、再び健二の肉体を舐め回す、須原先輩の様を眺めさせられる。その巧みで荒々しい愛撫に、健二のようにされたい…という思いが、脳裏をかすめる。
そんな思いを須原先輩に見抜かれてしまい、三人は淫らな行為に溺れていくのだが…。
『先輩は、交互に健二の両腋の臭いを嗅ぐとペチャペチャと音をたてて、舐めまわす。やがて、先輩は更に、身をよじりあげると、健二の両腕の晒された裏側を、撫でながら、健二の顔に、顔を近付けていく。「目を開けて、俺を見ろ!!」健二は、きつく閉じていた目を開けると、先輩の顔を凝視する。何かを求め、何かを捜してる目だ。「健二! 舌を出せ」健二はいわれたまま、舌を突き出す。先輩は、オレにこれ見よがしに、その健二の舌の先に、自分の舌の先をくっつける。「舐めろよ!! 俺の舌を……」ああ、それは、完全にオレの脳天をぶち割るに等しい行為だった。オレの欲情は、最頂点まで燃え上がってしまっているのに……。ペチャペチャペチャ……健二の舌は、いつ果てるともなく、先輩の舌を舐める。二人は絡み合い、離れ、又すぐに密着した。二人の白い息が、モヤモヤと混ざり合い、濡れた、赤い舌が、オレの目の前で、互いを愛撫しているのだ。』(本文より)