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「ハルタカ」的鑒賞

    • 2019年06月26日
      評論家推薦!
      痛いのも恐いのも基本的にはダメなんですが、サンプルの「気が狂ったとしか思えないコミュニケーション」に釣られて購入しました。

      不可思議で軽妙なやりとり(主に斉藤サンがどうかしていて、吉野が素直にツッコむ)が、期待以上に面白くてずっと聞いていたいくらいでした。

      冒頭から吐息でびっくりしますが、かわいすぎず、男同士だなぁと思わせるドライな雰囲気です。(冒頭は。)

      斉藤サンが、振り幅が広くて(ちょける、ちゃかす、迷う、感情的、苦しむ、喜ぶ、震える、安心する)、それに戸惑いながらも応える吉野。
      繊細な演技から振り切った演技まで楽しめると思うので、作品内容と試聴をチェックしていただいて、キャストファンの方には是非聴いていただきたいです。

      吉野目線のモノローグがとても耳に優しく、でも迷いや戸惑いとツッコミが折り混ざっていて、ダイアログでのいろんな表情(冷静に取り繕っていたり、怯えたり怒ったりと感情的になったり)と相まってしびれました。
      すごく痛々しいお声も、かわいすぎないのに愛しい感じで凄いです。いや、かわいいかも。

      唐突によくわからんことを言う斉藤サンは、抑揚も間も独特なんですが、内面を隠していながらも、おそらく彼なりの迷いや答え探しの中で素直に発言してる部分も感じられてハッとします。

      殴らずにはいられない斉藤サンと、なぜか殴らせてしまう吉野。
      なんでか分からないけど、どうしたらいいんだろう、という迷いが散りばめられていて、とても甘酸っぱく感じました。
      SEも役者さんの声も痛そうで、でも、体の深いところから震えて出る欲求が伝わってくるようで切ないような…。

      個人的に、一言一句レベルでキュンとくる台詞だらけなんですが…
      「俺、頑張るから。」が、誰のために…!!無意識??と印象に残っています。
      飄々としてる斉藤サンにとって、きっと吉野は女神みたいなものなのかなと思います。

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