八生愛綺(作) 他
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軽薄イケメン男×小悪魔ピアニストの駆け引きラブ。
高校最後の夏。
ピアノコンクールの重圧に押しつぶされそうだった僕は、弱い自分を滅茶苦茶に壊すために、
ひとつ下の軽薄そうな美術部員の獅子山公暁(ししやまくぎょう)の絵のモデルを引き受けた――
フリをして、煽って自分を襲わせた。
純情ぶって怯えてみせて、奪わせて。
君に罪を着せたままそこから逃げ出し、そうして僕はコンクールの優勝を勝ち取った。
それから8年。ピアニストとしての充実した日々を送りながらも、
僕はあの夏の興奮を忘れられずに人を誘惑してはからかって遊ぶようになっていた。
そして、ある日の最終電車で大人になった君と再会したのだった。
「八年前も、俺を利用していたんだね?」「僕が知りたい?――なら、朝までじっくり教えてあげようか?」
軽薄なくせに真面目ぶるこの男を、さて、どうしてやろうか。
【登場人物】
美月紫苑
芸能事務所所属のピアニスト。
美しい外見とその技量は認められているが、本人はプレッシャーに弱く過剰に評価を気にしており、
人を誘惑してからかうことで気を紛らわせている。
獅子山公暁
人気のCGクリエイター。女性とのライトな関係を繰り返すが、紫苑を忘れられずにいる。