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小説/横書き
惑星の皇太子の愛玩奴○であるハルは、同じ寄宿舎の少年に貸し出されるようになった。
皇太子は「本当は自分が抱きたいが、叶わないから抱かれてこい」という性癖全開な命令を下す。
しかし目的の貴公子は愛玩奴○よりも、もっと別のものに興味があって……。
エロ描写はほとんどなしですが、奴○が出てくるので年齢制限をつけています。
【本文冒頭】
役割は端的に言えば、快楽のお相手であった。愛玩奴○と呼ばれる身分だ。
名前は適当につけられた。親から引き離されて番号で呼ばれるようになり、見かけがいいから将来有望だろうと宮殿に買われてきて、皇子様のおもちゃになることが決まって。皇子様は面倒くさそうに花瓶に目をやり、「ハル」と一言。そこに挿さっていた大きな花の蕾を特別にそう呼ぶのだと、後で知った。
寄宿学校まで連れて行かれて、他の愛玩奴○と一緒に皇子様に侍った。皇子様は特別な人で……つまり、将来はこの惑星の皇帝の跡を継ぐ、皇太子で。寄宿学校の生徒の中では一番偉いのだ。
主人が偉い人なら、奴○だって周囲から一目置かれる。少なくとも他の貴公子が連れている奴○達から馬鹿にされることはない。それだけが嬉しい。
愛玩奴○は寿命が短い。それに、皇太子は年若い男の子ばかりと遊びたがるから、どうせすぐに飽きられてしまう。自分なんかすぐに誰かに払い下げられて、使い古されて死んでしまうに違いない。ハルはそんな風に、思っていた。