木苺の染みs recensionslista

声優さんが好みで購入。大満足です。
冒頭から胸キュンが止まらないくらい純愛が溢れていました。成人向けの同人作品となると、やはり優先されるのは濃厚な性描写だと私は思うのですが、その分恋愛描写の尺がなくなり、聴いているこちらが置いてけぼりになってしまうことも正直ありました。まあエロ目的で買ったし…と割り切ってしまえば済むので、特に気にしていなかったのですが、この作品はそんな私の「純愛見たい」欲求を存分に満たしてくれました。
そして欲深い私の「エロ見たい」欲求も同時に満たされました。行為中の喘ぎ声が、口から出ている声と心の声のダブルで聴けて至高です。気になる方には心の声なしver.があるので悪しからず。
特に最後(トラック8)の濡れ場で、彼は潮吹きしてしまうのですが、思ったよりもそのSEが長くて素晴らしかったです。グズグズに蕩けた舌っ足らずな声で「ごめんなさい」するのも堪りません。
恋愛描写をしっかりと楽しみたい方、そしてエロもしっかりと見たい方。幼馴染BLが好きな方におすすめです!

声優さんが好きで購入。しかし結果としてあまり好みではありませんでした。その一番の理由は、オウム返しです。
私がシチュエーションボイスドラマにおいて重要視しているのは「自然な会話」です。よっぽど状況にそぐわない発言をされて驚いて言ってしまったとか、相手の発言の一部分を切り取って返すとかなら許容できるのですが、この作品では一言一句違わずにオウム返ししている印象を受けてしまい、萎えました。
特に、作中で濡れ場を問わず繰り返される、攻めが受けを「可愛い」と言って、受けがそれに対し「可愛い?こんないかつい男に何言ってるんだ」というシーンが気になりました。
このシーンを描きたいという作家さんの気持ちはわかるのですが、何度もある場面ならいちいちオウム返しする必要はないんじゃないかな…と素人ながら思ってしまいます。
キャラ設定やプレイ内容が好みだっただけに残念です。

声優さんとイラストが好みで購入。恋愛描写やユハの苦悩など、感情の表現が素敵でした。
しかし濡れ場は個人的に物足りないと感じてしまいました。基本的に行為は1トラックにつき1回。お互いを思いやる愛情たっぷり甘々な感じです。春真最中さんの演技もお上手でした。ただ私が最近聴いた作品は、愛情はあるものの激しめでかなり特殊嗜好だったためか、もっと!もっと!と思ってしまいました。
なので、甘々で優しい濡れ場と恋愛過程を楽しみたい方にはぴったりではないでしょうか。最近同人作品を聴き始めた、または初めて聴くという方にもいい作品だと思います。

声優さんと絵の雰囲気が好きだったので購入。結論としては大満足です。
高梨謙吾さんの淑やかで美しいお声で紡がれるミステリアスな物語は、睡眠導入としてもボイスドラマとしても非常に楽しめました。時折主人公に甘える様子がとてもとても可愛らしくて、特に「耳をいじられるのは…嫌い?」というあどけなくも妖艶な台詞がお気に入りです!
そして肝心のストーリーについてですが、作中で何度も登場した「与える」「奪う」というワードが印象的でした。
私はアヴァリスを「奪う者」、対して主人公は「与える者」なのだと感じました。アヴァリスは王子、そしていずれは王になるという立場上、他者に与えることができる人でないといけません。それはアヴァリスにとって理想であり、やらなくてはいけない義務でもあるのでしょう。しかしアヴァリスという存在の本質は、「奪う」こと。どれだけ望もうとも、その部分は決して変わりません。与えなくてはいけないのに、彼はただ他者から奪うことを欲しています。
奪いたい欲望と与えなくてはいけない義務。それらが複雑に絡み合って、どうすればいいのかわからず困惑するアヴァリスを主人公が包み込むように寄り添うシーンは、彼女が聖母に見えるほど歪ながらに美しかったです。
もともとメリーバッドエンドが好きなので、作品全体の仄暗く背徳的な雰囲気もラストシーンも至高でした。答えのない作品故に考察が延々と続きそうですが、これからも夜のお供にしたいと思います。