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作品内容
降り出した雨を喫茶店の軒先で凌ぎながら、岩波優一は昨日の教室での出来事を思い出している。
“目つきが悪くて、怖い”
小さい頃から周囲にそう思われているらしいことは自分でもわかっている。
雨はそれほど強くない。もし駅まで走れば始業に間に合う電車に乗れるだろう。
ぼんやり空を見上げていると、喫茶店のマスターらしい男性から「入ったら?」と声をかけられた。
とっさに断ったものの、その人懐っこい微笑みにほだされて、促されるまま店の中で雨宿りさせてもらうことになってしまった。
いつもにこやかな喫茶店のマスターと、周囲から敬遠される目つきの悪い男子のお話。
コミックマーケット91(2016年冬コミ)にて初頒布。