リーマン×リーマン

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リーマン×リーマン [ロールシャッハテストB]
Tanggal rilis 29/11/2022
Pasangan
Penulis まさみ
Ilustrasi カフェモカ
Batas usia
R18
Format Karya
Format file
PDF
Lainnya
Bahasa yang didukung
Jumlah halaman 287
Genre
Ukuran file
1,6MB

Konten Karya

あらすじ

「俺の趣味。後輩の尻拭い……んなわけねーだろばーか」
入社二年目の会社員久住宏澄はすさみきっていた。原因は部下の千里。後輩のミスで残業に付き合わされる羽目になった久住を襲う試練とは。
腹黒鬼畜攻め後輩×強気眼鏡受け先輩の主導権を賭けた攻防。

(リーマン/下克上/鬼畜/無理矢理/調教/エロ)

自サイト「ロールシャッハテストB」で連載していたサラリーマンの後輩×先輩エロコメディです。

わんこ(鬼畜)敬語攻め後輩×強気男前メガネ受け先輩
HはSM調教風味、無理矢理多め。

作者Twitterアカウント https://twitter.com/wKoxaUr47xGeAZy
@wKoxaUr47xGeAZy
(作品の裏話や情報を更新しています)

登場人物紹介

リーマン×リーマン [ロールシャッハテストB]

右 千里万里(23)攻
久住の後輩のイケメン。気配り上手で社交性抜群、上司や先輩に可愛がられるタイプ(久住は例外)。
自分に塩対応の久住に何故か懐いている。

左 久住宏澄(25)受
千里の先輩。ガラと口が悪いため誤解されやすいが根はお人好しで面倒見が良い。人気者の千里を嫌っている。

本文サンプル

俺の趣味。後輩の尻拭い。
「先輩てデキる男ってかんじですね」
んなわけねーだろばーか。
いやちがう、んなわけねーなのは冒頭。俺の趣味がデキの悪い後輩の尻拭いっつーたわけた寝言略してたわごと。俺はデキる男だ。とぎたてナイフのようにキレる男だ。あ、キレるっても十代にありがちな現代の風潮じゃねーぞ、頭が切れるのほうだからな。まあそっちも否定しないけどよ。
後輩の弾んだ寝言は気分悪いから無視してやった。
なーにが「先輩ってデキる男ですね!」だ、調子こいてんじゃねーぞ。おだてて機嫌とろうって下心がみえみえなんだよ。なんで俺が夜遅くまで残業してると思ってんだ、どっかの馬鹿でデキの悪い後輩のせいだろうが。
イライラとキーを打つ。
捨て鉢やけっぱちな指の速度に合わせ打鍵の音が散弾銃のように響く。
ダダダダダッ、読点連打。
眼精疲労のせいか、網膜でオレンジの光輪が点滅する。
眼鏡のレンズが液晶のあかりを反射して仄白く染まる。
画面に表示される字が霞んでとらえにくい。
くそ、また視力がさがったか?
「前から思ってたんですけど、先輩」
「なんだよ」
「眼鏡、度が合ってないんじゃないですか?」
……人が気にしてることをずばりと言いやがった。
反射的に聞き返して後悔する。こいつはさっきから人の神経逆撫ですることしかしねえ言わねえ無自覚の困ったちゃんだ。その困ったちゃんの面倒見役として残業に付き合う俺は薄幸と哀愁のサラリーマンだ。
てめえの無邪気な言動と能天気な笑顔が不興を買ってる自覚はさっぱりねえのか、後輩の余計な指摘に、眉間がぴくぴく引き攣る。
「不況のご時世、人員削減された分一人あたりの仕事時間がのびて、おちおち眼鏡新調にいく暇もねーんだよ」
「それは大変だ。早くかえないと、ますます視力が落ちちゃいますよ。画面見詰めてる時間が長い職場なんですから」
「眼球の心配してくれてどうも」
これだよ。ちょっとは空気読めよ後輩。俺の視力がさがったらお前のせいだよ何分の一かは。俺が定時退社を返上してパソコンとにらめっこしてんのはどこのどなた様のせいでございますか?と、イヤミな敬語で問いただしてえ。
部署には俺とこいつふたりっきり。他の連中はとっとと帰っちまった。連れ立って飲みに行く遊びにいく独り者、真っ直ぐ帰宅するマイホーム組、課長とその腰巾着の係長は今週末のゴルフの相談しながら仲良く退社なさった。今は無人の課長と係長の机を忌々しく睨み付ける。
煌々と空疎な蛍光灯が照らす室内には整然とデスクが並び、俺達が使うパソコンの音だけが空気を介して微弱に鼓膜を震わす。
ああ損だ貧乏籤ひいてばっかだ。早く帰りてえ。ずっと座りっぱなしでいい加減腰が痛い、肩こった。瞼もこった。二十代でこんなに疲れてどうなるんだ?三十代四十代になったときのことを考えるとおそろしい。
大口かっぴろげてあくびの拍子に、乾いた眼球を湿そうと勝手に涙腺がゆるんで涙が出てくる。
「薄情な連中だよ。一人くらい手伝い申し出てもいいじゃねーか。部下の失敗は上司の責任って言葉は廃れたのか?係長のヤツ、俺一人に押し付けやがって……」
そりゃ、俺にも責任の一端はあるけど。
まさか。ちょっと目をはなしたすきにあんな大惨事が発生するなんて、だれが予想できた?
椅子に自重をかけ、振り向く。
俺のデスクの真後ろ、こっちに背中を向けてどこか上機嫌に残業に勤しんでるのは、ぱりっとスーツを着こなす若い男。
「お前もさ、入社半年も経てばわかるだろ。シュレッダーにかけていいものとかけちゃいけねーものの違いくらいさ。ちゃんと判おしてあったろ、赤いのが。重要書類の。一番上の隅っこに」
「近眼なんです、僕」
「……おい」
低く険悪な声で唸る。
男は軽薄に肩をすくめる。
「冗談です。いえ、本当反省してます。僕の注意不足で先輩にまでお世話かけて、申し訳ないです」
今度は素直に謝罪する。
椅子を軋ませ、こっちを向く。
誠実な二枚目が、はにかむような実に感じのよい笑みを浮かべていた。
「営業の基礎がなってねー」
こいつに外回りはまかせられねえ。こんなにやついたつらで謝られたら、俺なら絞め殺す。
現に今、手、疼いてるし。

本文サンプル

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