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何がいいって声ですね。
低くて色気があって、愉悦に満ちていて、このウツブシという男独特の物々しくて高慢ちきな喋り方とマッチしています。
この「腹立つ野郎だな!」という感じは本筋に当たる「芙蓉の浄土に安き給う」と変わらないです。
「女の身体の秘密などある程度肌をあわせてしまえばわかるよ」
「君といると私という人間の邪悪さを噛みしめられていい気分だ」
こういうカッコよすぎる台詞がまったく浮かないのが九財翼という声優の力ですね、凄いです。

ですが、これを聴くとわずかにいけ好かない野郎であるウツブシへの印象が少し変わったりします。
まずふようど本編ではあくまでセックスを支配の道具と見ている感じがありましたが、
この音声では心から楽しんでいる感じがしてとてもいい。ノリノリです。
あと、ふようどで心を揺さぶられたのは、ウツブシも所詮ヒロインに人生を狂わされた不憫な存在という部分だったのですが、
その片鱗がこの音声の終盤にもありました。
人を支配する生き方を良しとする男ですが、たぶんそれ以外の暮らしを知らないんでしょうね。
ある意味呪われた男です。

・・・とお気づきでしょうがこれはゲーム本編を気に入った人間の感想です。
ゲームをやらずに音声だけ聞くこともできるでしょうが、できればぜひ本編と合わせての試聴をお勧めしたいです。
本当にいいんですよこのウツブシという男は。哀れで。