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「まんがグリム童話 金瓶梅 2巻」 へのレビュー

    • 前巻で気になった点が幾つかあった。その一つは構成が原作と異なっていたこと。主要登場人物である潘金蓮がどのようにして武大郎というつまらない男の嫁になったのかがなかった。やや不満があったがそれがこの巻で描かれる。自分を捨てた母についての苦い悲しい思い出。想いを無駄にしてしまった後悔。彼女のあのすれきった金蓮にもこんな時代があったのか・・・あまり人物像形成に影響していない点を除けば好きなエピソードかもしれない(苦笑)。
      登場する6人の妻(金蓮はその一人である)はみんな一筋縄では行かない女性で、しかも全員陰湿。家庭内で繰り広げられる毒々しい騒動は昼のメロドラマのような感覚で楽しむことができる。原作同様四大奇書のなかではもっとも物語のスケールが小さく大人物も出てこないので、読み手によっては評価が別れるかも。
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