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「乙女の悲劇は残酷なキス」 へのレビュー

    • 2011年06月07日
      レビュアーオススメ!
      主人公の少女と彼女を誘拐した中年男が、監禁生活の中で互いの心を変化させ惹かれ合って行く様が丁寧に描かれています。

      状況的には非常にシリアスであるのですが、重苦しいかと言うとそうではなくコミカルな部分もあり、ストレスなく一気に読ませるストーリーは秀逸です。
      心理描写が特に素晴らしく、主人公や誘拐犯、そしてその周辺の人々の感情が手に取るように感じられ、胸にグッと迫るシーンも。

      女性向ということで、柔らかく優しいイラストもストーリーとぴったり合っています。
      女性キャラの可愛らしさは言うまでもありませんが、男性キャラの描画(特に中年キャラ)には格別のこだわりが感じられ、非常にセクシーに表情豊かに描かれています。

      成年向ではありますが、誘拐監禁モノにありがちな、所謂陵辱というシチュエーションは無く、激しくても愛の感じられる描写のため、女性でも安心して読めます。
      むしろ女性の方が、誘拐犯のおじさんに恋してしまうかも…?

      繊細でいて、且つストレートに読む者の心に沁み込んで来る筆致が、とても魅力的な作品でした。
      心が震えるようなトキメキを求めている人に、ぜひオススメしたい逸品です!

      7人が役に立ったと答えています

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