舉報鑒賞（資料輸入）

とにかく、きめ細やかな描写が素晴らしい。
まず、主人公にあたる女の子の人格描写。「外面的には愛想がいいが、内面的には陰鬱な部分が目立つ」「シャワーシーンなど、些細なことに幸せを感じている部分を見る限り、別に人生の楽しみがないわけではないと思われるのに、人生楽しくないと思っている」などと、凄まじいリアリティを誇っています。
そして、いわば心理描写やその他描写。特に、序盤における、無意識のうちに花を踏み潰してしまうシーン。この描写に一コマを使える作者さんがいらっしゃることに、電撃が走るような衝撃を受けました。
しかもその後における翌日では、膣内に侵入した「何か」によって今度は自分が弱者の側に回り、さらに気持ちよくなっているところを見られて気持ちが止まらなくなり、教室内で抵抗むなしく絶頂してしまう。このコントラストが凄まじいエロティシズムを奏でています。
他にも、操られてオナニーをしてしまう場面で自然と「普段のオナニー」という言葉が出てくるところ(この作品においては、丁寧に積み上げられている文脈によってその効果が二倍・三倍以上になっていると思います)、遠目に映る下着のデザインにも手が抜かれていないところ、絶頂時にベッドの軋む生々しい音が描写されているところ、母親の言葉から普段における主人公の態度や私生活が垣間見える生々しさなどなど、一コマ一コマに、決して見逃せない緻密な表現が描写され、それらが可愛らしくもリアルな絵柄と相まって、唯一無二の作品になっています。

この作品はあくまでシリーズの導入としての役割を担っているのでしょうが、素晴らしい濃密さです。
ただ一点だけ、不満があるとするならば、専用ビューアでしかダウンロードできないところでしょうか。しかし、このような極めて優れた作品が無料でばら撒かれるリスクに鑑みれば、それもやむなしかなとも思います。
最近読んだ中で、最もオススメできる作品です。