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ふたなりである事を隠している主人公が、制御の効かないチンポを友人に何とかしてもらう。というシチュエーションを学校の用具倉庫やカラオケボックスというロケーションにて背徳感をより高めている作品。
良くも悪くもそこに終始しているので、複数あるエピソードのひとつしては満足だが、これだけ買うのはオススメしない。
とはいえ前にひとつあるだけなので、悩んでいる人は(1)と共に購入するのをオススメする。

内容はとてもオーソドックス。ふたなり物としてもそうだしエロ漫画としても。
大人しめの黒髪ロングのふたなり主人公が派手めな友人に性処理してもらう、という状況からスタートする為、ふたなりバレの展開を望んでいるなら(このエピソードは)少し違う。
ただ綺麗な女の子達がチンポに夢中になっている様子はとても良く、綺麗であるからこそ自分自身に生えてる物に振り回される描写は映えるなぁと思いました。

理人の影響によってどんどん変わっていく銀治。
危機感を抱いた舞香は理人にこれ以上会わないで欲しいと要求します。
それを鼻で笑い、舞香よりも自分の方が銀治を理解していると言わんばかりの態度の理人。
そして二人は賭けをします。
舞香がもう理人と会わないでとお願いして承諾するかどうか。

この回でもさらに染まっていっている銀治が承諾するとは思えないので、かなり危ない賭けです。
舞香はこれを受けるのか、そして負けた場合どうなってしまうのか。
舞香の今後が心配です。

なんといっても谷口さん先生の作品が収録されているのが素晴らしいです。
「しすプロ-Sister Produce-」は動画配信をギミックにした話で、谷口さん先生の短編の中でもかなり好きな作品です。起承転結すべてが高レベルで完成度が高くどのページを見ても楽しめます。たま動画配信を扱った話を描いてもらいたい。

狼亮輔先生が表紙を飾っているのも良いです。できればマンガも描いて欲しかったですが・・・。
日吉ハナ先生の「お姉様はオトコノコ?」 も楽しめました。

これまで多くの作品を世に放ってきた蛹虎次郎せんせい、またそれらを収録したコミックスをすべて目を通してきた者として、本作も高い期待値のもと手に取らせてもらいました。

結論から言えば、やはり「さすが」と言うほかない仕上がり具合。
きわめてヌキに特化した内容は、多分これまでの中でも最も素晴らしいものではないでしょうか。

数多くの作品を手掛けられてきてなお、ここに至るという事実。
ここに、プロがプロたるゆえんを感じずにはいられません。

吉田先生初となる単行本です。

吉田先生と言えば、表紙のアンドロイド娘が煽情的に咥えている
コンドームを、次のページでは膨らませて割ってしまうなど、
明るいオールハッピーな作風と思ってましたが、本作に収録されている
話の中にはダークに終わっている物もありました。
なので、私のような販売順にではなく、先に販売が新しい本を手に取った
読者は少々面食らうかもしれません。

とは言えダークな話以外、全体的なノリとしては本人達が望んで
孕む為に中出しを!!なので、生殖に関わる根源的な意味を鑑み、
本能に訴えかけるものがあるのでは無いかと思います。
その行為は、快楽を求めるためのものでは無く、子孫を残すための
ものなのである、と。

キャラやシチュエーションが多彩なので、きっと琴線に触れるものが
あるはず。まだ吉田ワールドに触れてない方は是非とも本作を
きっかけに触れて頂きたいものです。