รายการรีวิวทั้งหมดของ スポンチボブ

著者のありむら潜は西成の日雇い労働者たちと接触する日々を送る公務員で、職場の手書き新聞の片隅に見よう見真似で描いたマンガを寄せるようになりそれが某マンガ雑誌の編集者の目にとまり漫画家デビュー、という異色の経歴の持ち主です。元々公務員との兼業作家で現在も社会運動の傍らマンガも描く、というかたちで専業漫画家ではありません。著作もほとんどがおカタい出版社からのものですが、その中でも唯一秋田書店のヤングチャンピオンコミックスという一般的な出版社のマンガ専門レーベルから刊行した作品がこの作品です。バブルに沸き、それが崩壊しても「世界第二位の経済大国」に外国人労働者たちが流入し続けた時代を西成の住人たちの視点で描いた本当の意味でのストリート系マンガであり、二十世紀の終わりを記録したドキュメンタリーでもあります。ありむら作品は大阪大空襲で孤児となりいろいろあって西成の主になったナチュラルボーン自由労働者「カマやん」の一大サーガでもあって、この作品ではその名前の由来も明かされます。実はカマやんは大阪の街に住み着くもののけか神様なのかもしれません。

ふたつの女装ネタ作品「男が変身するとき」(作・真理子 『少女フレンドコミックス増刊』72年8月号)、「減点ワラビー 第9話」(作・小池わか 『ギャルズライフ』81年3月号)に小池わかの未発表作品「小池くんと青井くん」(80年頃)を収録。「男が変身するとき」は設定そのものは古典的と言っていい、女装ネタコメディの定番的なものですが、二点三点する展開が見事な傑作。トビラからオチまで読み応え充分!このような、単行本化されずに埋もれた作品は他にもありそうですね。とりあえず、これほどの作品が330円で読めることに感謝です。もちろん後半の小池作品も面白いです。

本格西部劇マンガ!日本のマンガ界においては絶滅危惧ジャンルと化して久しいのが西部劇ですが、こういう商業誌では編集者から止められそうなマイナージャンルに挑めるのが同人の良いところです。本格といってもヒロインがフランコ・ネロよろしくガトリング銃撃つぐらいですから、マカロニ以降の邪道西部劇マナーなんですが、やっぱ剣とか魔法とかよりも銃に荒野の方が燃えるよなあ、という方にお勧めです。

中学生用の英語教科書の作りを模したパロディ・マンガなのですが、この種の作品にありがちな、コンセプトをこれ見よがしに出すだけで自己完結してしまうのではなく、ちゃんとオチのついたギャグ・マンガになっていて面白いです。画風も教科書や公共広告のような匿名性と、可愛らしさを兼ね備えていて良いです。マイナー・マンガ古書を漁るあまり学習マンガにも手を出してしまうような強者マニアにもお勧めします。

僕は元ネタの「絶対に～してはいけない」は一度も見たことがないのですが、これは最高に面白かったです。この種のネタは複数の女の子がひたすら乱交して終わるものが多く、それはそれで僕も大好きなんですが、そういったありがちな展開はしないのが、この作品の面白い処です。某作某キャラが次々とエロ刺客として登場してくるのですが、芸人たちにスルーされるキャラもいます。各キャラへの芸人たちの対応ぶりが、この種の作品にありがちな汁男優的なものではなくて、ちゃんとお笑い芸人らしいものになっているのです。また、この作品は、数多ある同人エロ・イラスト集がそうであるように同じ画を何度も繰り返し使いまわしていますが、この「同じ画の繰り返し」が「繰り返しのギャグ」として機能していて、秀逸です。これはエロ・ギャグマンガ作品の傑作!と言って良いのでは?

この作家さんの作品に初めて接したんですが、巧い作家さんですね!もしかしたら気がつかなかっただけで商業誌で既に接しているのかもしれませんが、とにかくベテラン漫画家ならではの風格のようなものがあるんですよ!他愛無い女教師ネタかと思いきや、エッと思う世界に自然にスッと入っていくあたり、まるで鴨川つばめのようだ、とすら感じました。サブキャラクターのキャラの建て方とか、ギャグマンガはこう描け、という良いお手本になると思うので、ギャグ漫画家志願の方は読んだほうがいいんじゃないかな。

まあよくある杉浦茂パスティーシュ漫画なんだろうけど110円ならまあいいか、という軽い気持ち(プラスなめきった態度)で買ったら、戦争と貧困を打破する手段としての「経済」を説く骨太な作品でビックリした!読んでも読んでも物語は続き、総ページ数は何と512ページ!!70年代に晶文社から刊行されるはずが諸般の事情でお蔵入りになってしまった幻の未発表作品を発掘しました、と言われたら本気にしそうなレベルの完成度!!!ホントに、紙の本でじっくり読みたい、と思わせてくれるだけの力がありますよ!!!!

そのムカシ、パート1・2に別けて発売されたこの作品のパート2(後半部分)を中古VHSで購入、気に入ったものの結局手放してしまった。それから数年後、今度はパート1(前半部分)の中古VHSを購入、やっぱり面白いので改めてパート2も見直したくなった。このアニメを監督した伊魔崎斎は80年代末から90年代初頭までの時期にエロ漫画家兼アニメーターとして活動していた人物で、今は別名義でテレビアニメの監督もしているらしい。その伊魔崎のマンガを古本で購入すると、これも面白い。ますますパート2を見直したくなったけどDVD化はされてなさそうだし･･･と思っていたら配信で購入できる!このアニメ、低予算丸出しの安い仕上がりですので万人におすすめできる作品ではありません。逆に云えば、チープ・アニメ特有のLawなグルーヴを愛するフリークにはたまらない作品なのですよ。漫画家兼業時代の伊魔崎マンガも童貞妄想が荒っぽく爆発するLawblowなテイストが良かったのですが、このアニメもしょうもない(誉め言葉)エロとギャグが安い画面に炸裂しっ放しです。違いがわかる(間違った方向で)チープ・アニメ好きならばオススメです!

「精通」を「交通」に引っかけたダジャレで丸々一本作っちゃった、「大人の漫画」(昭和の古語)な作品。演出・シナリオともに上出来。さりげなく複数プレイやら野外プレイやらまでしっかりと盛り込んでいて、抜きドコロ多し。その上(クスリ、と)笑える、という僕にとっては理想的なエロドラマ。複数声優版も作ってほしいくらい大好き。

のっけから旦那さんへのフェラ真っ最中のかすみさんから始まる豪快なオープニングから判るように、実用性特化な作品です。友だちから借りたコスプレ衣裳だから汚さないでといいつつ魔法少女コス着用のまま廊下でガッツリいたすトラック2と3は、コスプレイヤー時代は声優志願でもあったという設定を生かして、キー高めにした声でギャグと紙一重なエロ台詞を交えてのプレイで楽しいです。サムネイルのイラストになっているコスで盛り上がるラストトラックも、そのプレイで受精して産まれた子供が女の子なら、そのコスのキャラクターと同じ名前にすると旦那さんが言い出してかすみさんが猛反対(そりゃそうだ)というオチが付くオタク･バカップルぶりが可笑しいです。題名に「かすみ編」とあるということはシリーズとして続くのでしょうか?そうだとしたら第二弾が楽しみです。

AV男優やAV監督が異世界に渡って異世界のAV業界で大活躍するマンガがマイナー･ヒットしたりしていますが、こちらは異世界からこの世界に迷い込んできたエルフの姫様がAV女優としてデビューする、ありそうで意外にないお話。異世界に帰ってきた姫様がその体験を語るというコンセプトの作品なので、一人芝居的な通常のボイスドラマというより、ウィスパーボイスによるエロラノベ朗読という感じ。AV出演体験談ということで複数の男優たちと絡む豪快な乱交プレイが語られ、尚且つ、語っている相手にも姫様が射精させる二重構造。この音声作品を実用目的で聴取するリスナーも加えると三重構造ということになるでしょうか。

女教師をNTRしてオレのモノにしてやったぜ風な題名ですが、実質的には女教師を脅してモノにした気でいたら女教師は隠れ変態でした、というお話です。つまりセフレ化させられたのは女教師ではなく竿役生徒のほう。トラック1の段階で既に竿役は女教師に主導権を奪われています。そもそも教室でオナニーという社会生命を賭けるようなプレイをしているような変態にまだ十代のガキが勝てるワケがないのです。

340枚全て3P4P5Pの乱交プレイの真っ最中!チン○に囲まれたロリがお顔やお口に白濁液を嬉しそうに受け止める、みんな大好きな光景オンリーのエロイラスト集です。7割ほどが騎乗位プレイでAIイラスト集にありがちな、同じような構図の繰返しにはなっていますが、ロリでbukkakeで乱交に特化した実用性オンリーのokazuとして最高です。やはり二次元ロリは白濁液が似合います。

サムネイルに掲げられたイメージイラストが、いわゆるメスガキもののAIエロイラストにありがちな表情を浮かべるセクシーお姉さんで、マゾ属性の方にはアピールできるかもしれませんが、そうではない方にはちょっと取っつきにくいかな?な印象。なので販売ページで見かけても手が出なかったのですが、出演声優が僕の好きなタイプである高井こころさんであることに気付き、それならばと販売ページのサンプル音声を試聴。良い。下半身にビンビンくる。ご褒美トラックと懲罰トラックを交互に収録する構成なので、そこは使い辛さがあるかな?とも思いましたが、高井さんのエロ可愛いお芝居がコンパクトに収められているぶん実用性は高いのでファンの方は買って損は無いでしょう。

戦隊もの+風俗ネタという良い意味で「いかにも昭和育ちオタクのエロマンガ」な表題作『大好戦隊バブルファイブ』(全4話)や『フーテンの亀次郎』(全3話)、『エロティックベーカリーへようこそ』といった楽しいエロ･ギャグマンガの佳作と、それらとは表現のベクトルが正反対の異色作で、作者自身の出産間もなく執筆･発表したという『回帰願望』『受胎告知』が収録された読み応えのある作者集です。特に、母性というテーマを不思議な角度から描いた後者二本の作品は、男性作家が描く観念的なそれとは異なるニュアンスが深みを与えています。男性成人向けマンガという枠組みを借りた少女マンガという見方もできるのかもしれません。

500枚のヴォリュームにして低価格･高品質エロイラスト集です。つるぺたロリのワンピース姿(庭園)→ビキニ姿(庭プール)→ヌード(庭園)と続き、グリーンのドアの前に立った全裸ロリの図を入り口に舞台装置は庭園からベッドに移ります。ヌード(不安顔)→セックス(不安顔)→セックス(エクスタシー)→セックス(メスガキ化)→事後といったような構成。まだ○どものくせにセックスの快感を覚えてしまった風の後半が良かったです。とはいえ、各イラストの品質は高いもののAIイラスト集にありがちな、数種類のパターンとその別バージョンを繰り返すヴァリエーションの少なさは気になるところで、視ていて「あれ?これさっきも見なかった?」と感じるところがしばしばありました。その点以外は満足できる作品集です。

三つのトラックにコンパクトにまとめられた作品です。2010年のリリースということは分倍河原シホさんの初期出演作でしょうか。サンプル音声で聴くことができる、激甘に甘いスウィートな語りによるベタかつエロエロなセリフに甘姉好きの下半身をノックされて購入しました。現実にはあり得ない、エロ妄想世界にしか存在し得ない世界を展開していますが、シチュエーション説明を必要最低限に切り詰めたシナリオも良いですね。ここら辺の状況設定の説明が上手くないため冗長になってしまう音声作品が多い中、この作品の各トラックの導入部のガツンとリスナーを引き込む構成が上手いです。本来なら五つ星を付けたいのですが、やはりトラック3にクンニと指挿入はあってもチン○挿入セックスは無いのが淋しいので･･･

題名どおりのコンセプトによるイラスト集で、1「デート編」(JK風制服、メイド服、チャイナドレスなどの路上コスプレ&露出)、2「ホテルでおあずけ編」(水着、ブルマ、セクシーランジェリーなどラブホでコスプレ)、3「ホテルで気持ちいいこといっぱい編」(2の続きでラブホでコスプレセックス)、と三つのフォルダーで構成されています。制服姿の段階で既に色気ムンムンの「いい女」なお姉さんですが個人的にはフォルダー2のビキニ+ルーズソックスというコスが刺さりました。AIエロイラスト集の傾向からすると少々地味に映る作品かもしれませんが、なかなかの良作です。

フェラチオはそのヴィジュアル的インパクトあってのプレイなので、セリフと効果音だけで物語を成立させなければならない音声作品でのフェラチオ･オンリー作品は単調なものになりかねない難しさがありますが、この作品は複数女子ハーレムものにありがちな耳舐めプレイの代わりに四人のうちの誰か一人にプレイ実況囁きを担当させるという工夫をしています。やっぱり安易な耳舐めよりも淫語のほうが良いですね。更には「キャッチボールフェラチオ」なるハーレムものならではのアイディアもあって退屈させません。それにしても、この作品のメイドさんたち、絶倫かつフェラチオマニアのご主人様とラブラブになるだけあってフェラチオ上手ですが処女設定。ひょっとしたら「ご主人様」は毎日何発もメイドさんのお口に発射する日々を過ごしているのに実は童貞だったりするのか?と考えてみると、この作品の「ご主人様」、かなり変態度高めです。