レビュアーランキング:
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(役に立った数:31件)
投稿数ランキング:
83位
(総レビュー数:137件)
2023年04月03日
2023年03月08日
ばにこー先生の絵柄や本書のタイトルや
サンプルで見られる話から、コミカルな話が
多そうだと思いきや、ハードな話も数編収録
されており、作品集として幅の広さを感じました。
また、何気ない、恋人同士の普通に行われるで
あろう行為の描写が、先生の絵柄とも相まり、
ほんわかしてとても良かったです。
例えば、彼女の脇の下にあるホクロを見つける彼氏に
それを恥ずかしがる彼女だとか、さり気なく挿入される
一場面の妙が上手です。こういう描写が無くても
成年コミックとしては成り立つとは思いますが、
やはりあるのと無いのとでは趣きが変わってきます。
性欲を満たすためのモノでは無く、恋人としてちゃんと
向き合っているのだと分かるのです。
個人的にアマアマ系が好みだと言うのはありますが、
先生が描かれるアマアマ系の世界観はドンピシャでした。
タイトルのインナーインモラルを直訳すると、
内なる不道徳、と言えます。
表紙の女の子が魅惑の表情と仕草でこちらを
誘惑している様子が描かれ、ページを進めて
口絵を見ると、男子を凌辱している
笑顔のコスプレ女子が描かれています。
さらに読み進めると表紙の女の子は1話に登場し、
口絵のコスプレ女子は7話に登場する事がわかります。
表紙は本の顔とも言える場所で、作者としても
一番の売りだと思われる物を持ってきたいはず。
だから1話目の女の子を表紙に持ってくるの当然の
事だと理解出来ます。
口絵の役割は読者に本のイメージを伝える事です。
では何故、歯車先生は口絵に本書の中でも少々
異質な話のキャラを描かれたのでしょうか?
勝手な想像ですが、本書の本質は7話目にあるのでは
無いかと思うのです。インナーインモラルによる
洗脳に近しい行為。先生が一番表現したかったのは
この話では無いのかと。
7話目以外の話は、事後の数ページや後日談も
読後感スッキリなのですが、この話だけはかえって
モヤモヤします。
7話目をどう捉えるかで、本書の評価は
大きく変化すると思います。受け入れられるか
受け入れられないか。それくらいこの話の
存在は大きいものでは無いかと思うのです。
54% 購入されました
成年コミックの、単話だとさらに顕著なのですが、
ストーリー展開が目まぐるしく、成年コミック
ならではの決まり事もこなさないといけないので、
それが他のマンガジャンルに比べてずいぶん
速い様に感じていました。
対して、この作品集で流れている時間は、
それはそれは静かで穏やかな物でした。
syou先生の独特な「間」とでも言いましょうか。
さらに先生の絵柄とも相まり、それは一層際立ちます。
読んでいて優しい気持ちになれる稀有な
成年コミックだと感じました。
syou先生はこのまま変わらずこのような作品を
作り続けてもらいたいものです。
78% 購入されました
2023年02月21日
2023年02月14日
表題の「Fanaticism」とは狂信の意味。
狂信とは平常心や理性を失い、
正しい判断が出来ないくらい信じ込む事。
名は体を表すなどと言いますが、この本はまさしく
この事を体現していました。ハードな物語が苦手な方は
少々しんどくなる展開が待っていますが、それ以上に
しおこんぶ先生の描き込みに圧倒されます。
成年コミックにおいて、衣装は脱いでポイするだけの
ものかもしれませんが、この物語において主役は
むしろ衣装なんじゃなかろうかと思うほど。
あなたも狂乱の宴に足を踏み入れてみませんか?
レビュアーが選んだジャンル
2023年02月07日
タイトルからも読み取れる様に「足」を使った
プレイが多く描かれています。
冒頭、足マ○コなる言葉が登場したり
続く描き下ろされた話ては、理解するのに少々時間が
かかってしまった世界観の、様々な足プレイが続出し、
その後も、具体的な例を上げると読む楽しみが
無くなるのでここでは書きませんが、
初見だと思わず戸惑ってしまう世界観による、
主に足を使うプレイがこれでもかと押し寄せてきます。
そうなのです。とてもクセのある作品集なのです。
言わばスラップスティック成年コミック。
ドタバタ喜劇的エッチマンガ。
やみつきになる読者もいるだろうし、
逆にいないかもしれない。
本書の魅力はここにあると思います。