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「きみだけに」 へのレビュー

出版不況をしみじみと実感

2023年05月23日   一陣の光 さん

このレビューは参考になった x 1人

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茜新社さんが”コミックLO”の隔月刊化を発表し、
出版不況を実感…ワニマガジン社刊”失楽天”と
”X-ERO”にて掲載された、二本構成・一作品と
短篇・一作品、茜新社刊”comic高”へ掲載され
た短篇・四作品を収録した”makki”先生、自身
初の単行本。
印象に残った収録作品は、男子主人公”林田”は、
二回、告白して玉砕も三度目の正直と再告白し、
またもや木っ端みじんに玉砕。その様子をみて
いたヒロイン”鈴木”は、”林田”からオンナとし
て認知されていないことに怒り心頭で…な短篇
「みにくいビッチな娘」。破瓜の出血で彼女が
処女だったことに気づいた”林田”の驚きが、読
み手にも伝わってくる、お話でした。
読んでいて感じたのは、初出の出版元を超えた
本単行本の存在感。過去にも、初出の版元が何
社かある作家さんの、一社にまとめた単行本化
はありましたが、本単行本では、その様な事情
を越え、切羽詰まった環境変化を感じ、切なく
なりました。収録された作品は、”makki”先生
が描くヒロイン像に、相手男性とのセックスを
受け入れるまでの女性心理が、巧みに描きこま
れていて、他の作家にはない、アドバンテージ
を実感できました。
華やかな絵柄も好印象な、自身初の短篇作品集。

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