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「堕落ロイヤル聖処女」 へのレビュー

オススメ! 『ロリータ』シリーズでも満たされなかった方におすすめです。

2018年09月09日   クロボン さん

このレビューは参考になった x 36人

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文章力に定評のある、夜のひつじさんの最新作で、シナリオのporori先生のファンですので、購入・プレイしてみての感想です。
まず、当サークルといえば、『ロリータ』シリーズが代表作として挙げられると思いますが、あれらの作品は、根底のテーマとして、筆者のようなオタクが漠然と感じている「心の穴」を埋める方法を探すことがあります。特に直近の2作では「好きなものや人(最低限の衣食住もでしょうか)があれば(いれば)生きていける」という趣旨の内容を強調しており、筆者はかなり納得でき、癒されたのですが、それでも尚、救われないと感じている方におすすめなのが本作です。
元々porori先生は、内省的で葛藤しつつも社会に同調しようと努力している主人公を描くことに定評がありますが、同時にそのような人がもつ昏い感情や獣性の発露を描くことについてもかなり俊逸なものがあります。eRONDOさんの『こいのす☆イチャコライズ』のいちか√などでもその片鱗はみられますが、当サークルの『さようなら、援交娘さん。』ではそれが顕著にみられ、ファンの間では、「黒ひつじ」作品と呼ばれています。そして、本作は黒よりの作品と筆者は感じました。
というのも、中盤くらいに処女をもらうHシーンの後、過去作だったらEDかもしれないという展開を迎えるのですが、ヒロインのセイナは「人はパンだけで生きているわけじゃないんだから、今、この生で、もっと幸福に。」と主人公の昏い感情や獣性を肯定します。ここから更にHシーンがハードになっていくのですが、筆者は読んでいて、一種のカタルシスを覚えました。要は、私はここまで肯定し、愛してくれないと、救われないんだと打ちひしがれたわけです。筆者のような「だめなおとな」もいると思いますので、是非プレイしてみて下さい。また、絵師のぎうにう先生や声優の紫乃小文さんも過去作同様、素晴らしい仕事をされていました。

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