小柳さんのレビュー一覧

表題作は存続の危機に瀕する「写真部」の顧問と生徒たちのお話です。
部員の主人公と顧問の教師・天宮は好き合っており、第一話で仲睦まじい様子が描かれた後、その関係をネタに部長に脅され、文化祭が終わるまでの期間言いなりになるという筋立てです。

主人公の知らない間に天宮が調教・開発されていくストーリーですが、「文化祭で功績を残せれば部を存続できる」設定が裏で生きていて、最終的に特に誰も不幸になることなくなんとなくうまく収まり、後味の悪さを緩和した着地になっています(この流れは過去作でも採用されています)。
寝取られや脅迫の背徳的エッセンスを楽しみたい、快楽に溺れてしまうキャラは見たい、しかしあまり苦い結末は望まない、というタイプの方におすすめの作品だと思います。

衣装はスーツ、制服、バニー、ナースなどが登場し、多くのシーンでサイハイソックスやタイツ、ハイソックスを履いています。
また今作ではフタナリも要素の一つとして取り入れられているのが特徴です。

強気な女性が下品な男性たちに組み伏せられて快楽に溺れてしまうお話を中心に収録されています。

乗り気でなかったり男に対して嫌悪や優越感を持つ女性キャラを、「発情期」「魔力補給」「催眠」などを絡ませることで「体→心」と屈服させる過程に焦点が当てられています。とはいえ、どのお話もあっという間に陥落してしまうので、抵抗する描写はほしいがなるべくシンプルに、乱れる姿のほうを長く楽しみたいというかたにはうってつけの作品だと思います。
衣装や設定も、獣耳、制服、巫女服、レオタード、ビキニ、ナース服、OL、魔女、淫魔などと多彩で、一人で複数の衣装に着替えるためページ数以上のボリュームが感じられます。

電子書籍版付録として、表紙絵のポスターと作中男性キャラのセリフからピックアップしたカルタが併せて収録されています。印象に残るユニークな言い回しが多いのでまとめて振り返るのも楽しいおまけになっています。

この作品には催眠アプリが登場しますが、認識を改変して好き勝手に相手を弄ぶ――といった催眠調教系のお話ではなく、「催眠が本当に効くと勘違いした委員長」と「かかったフリをする主人公」がお互い催眠を口実に結ばれる平和な展開です。

シリーズものの一作目のため、長めの導入(全体の3分の1程度)として他の生徒のやり取りやクラス内での力関係などの描写があり、二人きりのシーンに移行してからは最後までノンストップで激しいプレイが描かれます。素直に読み進めれば緩急がアクセントになり、もし導入にじれったさを感じる場合はさっと読み進めても特に問題ない作りになっています。

絵柄は非常に端正で、委員長も導入では凛とした佇まいですが、そのぶん少し間の抜けた生真面目さや後半の思う存分乱れる姿、品のないセリフ、喘ぎ声、勢いのある描線とのギャップが引き立っていました。

人類が広く淫魔のDNAを持つようになった世界で、交雑のない「普通の人間」の家計に生まれた主人公が「国定淫魔」女性たちのもとで働くストーリーです。当然相手は淫魔なので、食料としておいしい精液を提供する仕事です。

「精=食料」の設定が「食べる」につながり、自然と著者の得意とする口を使ったプレイの豊富さと濃密さに活かされています。また主人公という若くて貴重な人材を囲う流れなので、年上のおねえさん系のキャラが多く登場します。

メインキャラ各個とのシーンだけでなく、2人～大勢の淫魔相手のお話も収録されており、状況や相手によって可愛がられたり責められたり責めたりとさまざまなバリエーションが楽しめます。
どの場合も期待に応えるべく奮闘する主人公とそれに屈託なく喜んだり褒めたりしてくれる女性たちという関係は一貫しているので(ただやはり淫魔たちのほうが一枚うわてです)、どのキャラにも好感が持て、気持ちよく読み進められる作品でした。

以前購読した作品がおもしろかったので、こちらも購入しました。

過去作では男性側優位で篭絡する作品でほぼ統一されていましたが、本作ではそれに併せて自ら積極的に迫って楽しむ女性キャラも登場し、割合としては半々程度になっています。
女性側はママ、人妻、教師、学生などで性格も強気からおっとりまでさまざま、男性側もそれに合わせて体格・年齢層・人数の面で幅広くお話が収録されているため、バリエーションを求めるかたに向いています。

高い頭身と胸や足腰にどっしり重量感のある体型のバランスや、気持ち良さに思わず下品さをさらけ出してしまう表情やセリフ回しなど、画面に常に躍動感と勢いの良さがあるので、気持ちよく読み進められる作品になっていると思います。

対となる「癒し系専属ナースの愛華さんといのりママ」と併せて購入しました。
これらは「愛華」「いのり」の二人が「ナース役」「ママ役」で入れ替えられた作品で、この二キャラのどちらかまたは両方が気に入った場合はどちらも似た雰囲気で楽しめるものになっています。

骨子は共通しますが、「ナースいのり」「愛華ママ」個別の癒しを中心としたトラックの他、二人同時のケアや愛華の妹「まなか」がママ役となるトラック、上記三人まとめての奉仕、その他「月海」「ひより&ひなた」「まーや」「碧」といった様々なナースの特典シナリオも追加で収録されいます。

単純にボリュームがあることに加え、それぞれ個性の異なるキャラクターが聴き手をケアするというテーマに沿って登場するので、「ナース要素をいろいろな声やキャラクターで楽しみたい」という方には非常に聴きごたえのある作品だと思います。

「専属ナース・愛華」と「いのりママ」に癒される表題作の他、多彩なナースが登場する特典トラックが収録されています。一人称は「愛華」や「ママ」、聴き手は「旦那様」や「むすこ」と呼ばれます。

本作は包容力や母性を感じる二人がメインに据えられており、大人の女性による底無しの献身が前面に押し出されています。終始能動的に動くのは女性側です。両者ともゆったり平易な言葉遣いと優しい声音でさまざまにケアをしてくれますので、子ども帰りや赤ちゃん言葉、甘やかしが好きな方に特にお薦めです。
互いにライバル心を燃やして情熱的に迫ってくるトラックなども用意されているため、癒しだけでは物足りないというかたでも楽しめるのではないかと思います。

特典トラックには、ナースではなくママとして愛華が登場する「愛華ママ編」や愛華の妹が登場する「まなか編」、その他様々なナースがアップデートで追加されていて本編に匹敵するほどのボリュームがありますので、作品内容欄を確認されるとよいと思います。

恋人のナース「七海」とその母「六海」に癒してもらうお話を本編として、他にいろいろなナースが登場する特典シナリオが併せて収録されています。

七海は明るく一途でやきもちやき、六海はそんな七海をちょっとからかいつつ奔放で積極的に迫ってくる年上キャラです。聴き手のことは「ダーリン」や「旦那様」と呼びます。
非常に多彩なプレイが登場しますが、どれも優しさや愛を感じるもので、時間も1トラック10分～20分前後とほどよい長さがとられているため、じっくりリラックスしながら聴きたい方に向いていると思います。前半フォルダは癒し重視、後半フォルダは前半よりも情熱的なものが含まれます。

「癒し系ナース」はシリーズものではありますが、それぞれ単体で聴いても問題ない作りになっていることと、様々なナースが登場する特典シナリオが充実しているため、ひとまず試しにどれか触れてみてお気に入りのナースが見つかればそちらが登場する他の作品も聴いてみる、という形で楽しまれるのがよいのではないかと思います。

学校関連の画像が多数収録された素材集です。

校舎や校内の雰囲気は都会ではなく地方校の佇まいです。
設備は程よく古びている一方、体育館・プール・部室などは広々として充実しており、田舎の大きめな高校やひと昔前の舞台設定だと特に活きると思います。
また寄せ集めタイプの素材集とは違い、おそらく一人のかたが描いてらっしゃるため、絵のタッチや描きこみの細かさに統一感があり、合わせて使いやすい点も優れています。

特筆すべきは差分の充実で、「朝/昼/夕方/夜」「昼/曇り」による明るさ・彩度の違い、山や木の色づきの違いにより「夏/秋」の種類が用意されており、ピンポイントで場面設定を選びやすい点が有用で親切だと思いました。

雨や雪は収録されておらず、古びた校舎と比較して青空や緑葉はすこし彩度が高いかなという印象をうけるので、この辺りは適宜描き足したり補正する必要があるかもしれません。

現代~近未来のスタイリッシュな学園やホラーじみた旧校舎などとは違い、「歴史や生活感を感じる普通の学校」を求めているかたには特におすすめできる素材集だと思います。

色気たっぷりの熟女「村井凛子」がAV出演するお話と、ガラの悪さと面倒見の良さが同居したヤンキー「ユラ」が妹の彼氏をつまみ食いするお話がセットになっています。
安藤裕行・画のゲームと漫画が原作で、どちらも読んだうえで視聴した感想としては、やはり原作知識があるほうがキャラ背景がわかりやすいのは確かですが、会話部分でキャラクターの人となりがじゅうぶん掴める構成になっているため、単体でも抵抗なく楽しめると思います。

凛子もユラも声音は低め、挑発的な話し方で序盤は男性をリードする側に回り、後半になると火が付いた男性側も負けじと責めに転じて、互いに盛り上がる展開です。
女性陣は精力旺盛で経験豊富な貫禄があるので、年上の女性に甘やかされるのではなく強気にぐいぐい引っ張られるようなプレイが好きな方には、非常にボリュームもあり聴きごたえのある作品になっていると思います。