エルフ、姫、奴隷、クール、ビジネス、甘々、孕ませ、オホ声etc…と、同人界隈で人気の要素をなるだけ多く散りばめた広報をしたかったのは伝わりますが、余り額面通りの内容ではないというか。
エルフ要素に関してはイラストのクオリティの高さと声優様の声質がマッチしていて大変良いのです。
しかし、「姫」かと問われると、言葉遣いが引っかかります。丁寧語を話す優等生キャラと言われても違和感がない感じです。
奴隷要素にしても、捕らえられ売られた悲壮感や、当初抱くであろう猜疑心といったものへの言及は殆どなく、単に行き倒れのエルフを拾ったら懐かれたと言われても、これまた違和感がない感じ。
徐々に心を開いて云々といった心理的距離を詰めてゆく過程が殆ど省略されている(ストーリー開始前にあらかた済んでいる)せいでヒロインへの感情移入がしにくく(これはラストまで響く)、故にクールとかビジネスとか事務感とかはトラックタイトルに反して殆ど感じませんでした。
善人故に煮え切らない主人を、既に性的に開花しているヒロインが押しきり、お互いに性に溺れて依存してゆく様を描くという構成。
後半以降、オホ声がでてきますので、そもそもオホ声が苦手な方は避けた方が無難です。
また、オホ声好きな方にとっても本作のオホのは評価が別れると思います。
私はオホ声肯定派ですが、本作のオホ声は、一部ほとんど雄叫びかと思う程激しく、キャラクターの設定を考えると突き抜け過ぎの様に感じました。
孕まセックスで終わってしまう作品が多い中、産後のトラックまでもが用意されているのは大変ありがたかったのですが、子作り中も産後も途中で理性がぶっ飛んでオホ声に走ってしまうせいで、孕ませの充足感や母性愛といった趣きがかき消されてしまうのが無念でした。
live2d動画付きと大変豪華なパッケージ故に惜しい。
次回作以降のブラッシュアップに期待しております。
ありがとうございました。