Liste des critiques de あるて。

商業連載を何本か手がけ、「淫獄団地」も最終章に突入した今始まった本作。
最初は、戸惑うんですよね。シチュエーションの濃さとかが薄味な気がして。
でも、漫画としてお話が読めちゃうのが良くて、どんどん読み勧めていくと…後半で、あー、やっぱり搾精研究所作品だこれは!!!という大爆笑に襲われます。

商業連載やったことで、毒が抜けたのかと見本部分だけ見て思ったあなた、それは、杞憂です。
毒気は相変わらずで、商業連載で揉まれて漫画構成のスキルがすごくなった分、メリハリや心にぶっ刺さる部分がものすごくよくなってるので、同じようなシチュエーションや展開でも読み応え却って良くなってますので。

前作で初体験を済ませた、ヲタ友関係で同じ学校に通ってて、しかもエロ漫画の趣味がおんなじなどエロ女子と男子のお話の続き。

冬コミ最終日に参戦して、お宝ゲットしまくった後に泊まったホテルで姫納めと洒落込もうと思ったけど、当然のごとく疲れてひっくり返って寝落ちしてあけおめ…かと思ったら、そうは問屋が卸さなくて、寝たふりしてる女の子を寝バックで犯す男の子がすっごくエロい…しかも、戦果の同人読みながらオ○ホ扱いしたりとか試してみて、やっぱり、相手と触れ合うのとオナ○ーは分けたほうがいいのかもと思ったり思わなかったりで、お互いに盛り上がって結局二人とも最後は果ててぶっ倒れて、朝になってあけおめするシーンの、本当にエロティックさが素晴らしい。

その後少しして、女の子の家で姫始め。多分わざと置かれてあったディルドに煽られて、バニーコスからのオ○ニーのみせつけ、ディルドオナしながらのフェラ…と、濃厚なプレイがどんどん絡まって、更に濃度が高まっていく。

そして最後に、高校の時の制服コスをやり、そこでもう、二人の愛が爆発してとんでもなく甘々だけどガチンコのセックスが展開されてく…この、見てて羨ましいの通り越して読んでる側も幸せになれる尊さと「実用性」が極めて高いエロさよ!!!

高校のときに出会ってたらどうだったろうな。と男の子が問いかけたら、今出会ったのが良かった。と女の子が返し、それに男の子も同意して更に激しく交わって愛し合っていく二人が、特に素晴らしい(し、実用性も高まってる)。

お互いに告ったりとか恋人関係なのかセフレ関係なのかすら、作中では明示されてないです。ただ、恋人関係なのは間違いなくて、なんだろう、形なんてどうでもいいんだ。愛は愛なんだ。って、改めて思い出したのでした。

時は過ぎ、同じ大学に合格して…卒業式までと、その少し後のお話。

二人の一番幸せ(かもしれない)時間、サルのようにやりまくってやりまくって、お互いサカってサカってどうしょうもない時間、そういうものすごい・凄まじいエロスを二人が交わす中で、お互いの愛情も高まっていくのが、ものすごく読んでて幸せになるシリーズでしたねぇ。

こういう愛の時間、エロスの時間。個人的には懐かしいし、今は相手がいないけど、もしまだまだ相手と出会うチャンスがあったらやりたいなぁ。と読むと、心も凄く元気になれるシリーズでした。
本当にありがとうございました!!


…と思った反面、ここで終わるのなんか中途半端だよなぁ。
と思ったら、何年か後のお話がまだまだあるようで凄く嬉しかったりします!!(ネタバレにならないですよね?)

前回で彼氏彼女になれたスミレ(男)とハルカ(女)、ラブラブえっちしまくってる。

でも、自分自身の作品に対してはお互い真摯で創作には真剣で馴れ合わない。
とにかく大ヒット作家のハルカを超えてやるんだ!って必死に頑張っていくスミレの姿や決意と、それを応援するために「超えられるものなら超えてみろ!」って敢えて美味し○ぼの海○雄山のような「壁」となって立ちはだかるハルカ。

そして、二人のセックスという「行為」も、ハルカがスミレを高みに引き上げるための煽りと「教育」と、そして愛を深めていく為の「営み」が全部セットになってる。

こういう風に、お互いがお互いを慈しみ合って、でも、甘えさせすぎないように(特にハルカが)真剣に相手と向き合ってる恋愛、凄く尊くて、そして何より、会話とプレイが絡み合うことで、「抜け具合」も凄くブーストされている。

正直、既に紙で何話か出ている続編を買うかどうか真剣に迷ってる(お金的にタイミングをみてるけど、どう考えても少し先になる)ところもありますが、まずは電子版ですぐにでも読みたいです。

皆さんにも、是非、前回とセットで一気に読むことをおすすめします!
前回だけ読むのと、今回も一緒に読むのとでは、全然話のイメージ変わってきますから。

お話はもう、相変わらずの「モニン節」で、笑いながらも、これでいい訳がないよなぁ…という終わらせ方とか色んな「おかしさ」とかが全部セットになって、ちょっとホラーかも?と言う感じですごくいいのですが、今回は凄く、直感的にそう言うのが眼と頭に入ってくるようになって、作家というか漫画家としての表現面での成長が著しいのにまず好感を持ちました。

前回、正直、話のアレさとかとか面白さでは全然作以上だったのですが、このシリーズの最初から、どうも情報量が多いけど整理が不十分で読むのにエネルギーがいる感じがあったのですが、今回はかなりそれが緩和されてます。
情報量は大して変わってないどころか却って多くなってる感じすらあるのに、直感的に頭に入ってくるようになってる。
ごちゃごちゃさと情報量の多さを、どうやって読む側に意識させないで描ききるか。と言う部分で、ものすごく進化していて、次が、より楽しみになってきました。

なので、今まで買うのをためらってた方々も、今回騙されたと思って買ってみて、よかったら前の方や後のも買ってみてもいいかもしれないと思いますです。

三上先生の「おやすみせっくす」の総集編ですが、最初は、やっぱり実の兄妹なのでためらいながらも、二人とも欲望を抑えきれずにやってしまう。
でも、葛藤の場面は多いのだけど反省をするよりもやっぱり欲望の方が圧倒的にデカくて、「言い訳」を作りながら、やっぱりやってしまう。
そして、性の欲望が膨らむと同時に、お互いを性と人生両方のパートナーとするための「愛情」も、急激に膨らんでいく。
でも、お互いそれを表面に出してしまうとたくさんのことを喪いかけない危うさを「兄妹だからこそ」内包してるから、妹が熟睡して寝てる時に兄が(一応)むりやりやっちゃう。と言う、「言い訳」のルールの中で、行為と愛が深まってく。

そして、それらが、もう、言い訳を維持できなくなるくらいまで、愛が愛情が、欲望が、特に妹の方で高まって、「『躊躇い』という壁」が決壊して、お互いに、二人でいるときだけは「大好き」なのを隠さなくなって行為を進んでやるようになっていく。

この後の二人の人生は凄く大変かもしれない。と言うか、絶対に大変なことがまだまだある(兄妹だし!)。
でも、そうであっても、その先がどうであっても、素直に
「おめでとう。末永く幸せに。がんばってね」
って、ただの漫画なのに読み終えてつぶやいてしまった、私がそこにはいました。
良いシリーズでした。

一応ネタバレで書くことにしますが、ぜひ読んでほしいのでバラし方が曖昧なのはご容赦を。

こういうハッピーエンドのさせ方があるのか。という事ははっきり思いました。
ろくでもない毒親たちに虐げられてる主人公が学費稼ぎ兼ねて売春してて、その中で○せい○使ったセックスで堕ちていく…勿論男の方もヤリ捨て前提というかそもそも買春だから…でおわらせるのかか。と思ったら、結構愛情持ってしまって、腹を括って彼女(主人公)の背負ってるものを自分も背負う決断をする。というの、いやぁ、すごい落とし方だなぁと思いました。
こういう落とし方があったか!と目からウロコ。
前作(「犬になる」)の入り方の昏さから、こういうハッピーエンドに持ち込むとは、脱帽!本当に、正直、うなりました。

性悪な女の子達が童貞喰いで傷跡を残す短編集なんだけど、すっごいどろどろしてるというか、ある種の女の子の邪悪さというものを、邪悪な表情一つなしに描ききってしまってるという、すごい怪作になってると思います。
これ、どうしても、男の子に感情移入しちゃうけど、でも、少し思ったの、傷跡にとらわれる男の子も男の子たちで、悪い子なんじゃないかという、言葉にしにくいけど、私の心の中にも爪痕を残された感じです。

単なるロリコン作品・ヤリマ○物だと思うなかれ!

この一言に尽きます。

商業で別ルートを連載して単行本にしてる「サーシャちゃん」シリーズの、ふとしくんルートの23年半ばまでのを電子版でまとめたお徳用セットなんですが、全てがエロティックでコミカルで、ウイットに富んでて、そしてとても、リリカル。

サーシャちゃんも愛おしいけど、それ以上に、好きになった女の子に対して必死になってるふとしくんが、物凄く愛おしい。

紙の同人誌や支援サイトだと、ししょールート(単行本ルート)のエロもちょろちょろ出てるようで、そちらのリリカルさも期待できそうです。
とにかく、分量以上に中身のリリカルさが、お徳感満載です!

もののけに襲われた末に、快楽堕ちしてしまう女子の描写というか病者が素晴らしいですね。
しかも、もののけにヤられてるからこその、エロティックさが凄まじく炸裂してる。

絵柄も荒っぽく見えるけど、実は緻密に描かれていて、それが、異形の者に襲われていく人間が、異形の者の世界に取り込まれ、狂気をも植え付けられていくという恐怖を体感できる。荒っぽい絵柄ゆえの、恐怖。そして、エロティック。