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「BLUE GIANT SUPREME 4」 へのレビュー

    • シュプリーム4巻で、物語は急速に前進します。

      前巻でハンナとデュオを組んだ大は、今巻でピアニストのブルーノ・カミンスキ、ドラムのラファエル・ボヌーと出会い。
      すったもんだを経てカルテットを結成、といった内容になりますね。


      大言壮語と捉えかねない、自信の揺るがないアジア人の大。
      女だから、小さいからと言われることに反発し、肩ひじ張って戦うドイツ人のハンナ・ペータース。
      生真面目で短気、偏屈ながらも繊細なピアノを弾くポーランド人のブルーノ。
      享楽的な姿勢でジャズを捉え、バンドを組むことに否定的だった超絶技巧ドラマーのラファエル。

      見事に凸凹カルテットで、この巻では特にブルーノを中心に悶着が絶えないでいます。
      ハンナと大のセッションもそうでしたが、やはり「組む」というのは一筋縄ではいかないですね。

      それでも、音楽でつながっている。
      その風景は実に美しいです。


      これから始まる物語のワクワクが詰まった一巻でした。
      ベルリンの壁になぞらえた会話やブルーノが決心した経緯など、オシャレな内容も多かったですね。

      その一方で、誰がリーダーになるのかという諍いや、そこで絡んでくるギャランティーの話など、現実的な話も少なくない。
      その辺のリアリティとのバランスも、ブルージャイアントらしい味付けだった印象でしたね。
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