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進路について悩んだり、人間転送の概念について議論したり、ウマ娘が競争させられて賭けが盛り上がったり、相変わらず雑多な方面を内包している上に話も高尚なので中々レビュー書くのが難しいです。
全部もう放り投げて1センテンスだけを挙げます。
宇宙菌類お姉さん可愛い。
少なくとも人間体の外見上はクールで知的な眼鏡女子に見えるので一目惚れです。
しかも、中身は機械的プログラムのように堅物で人類を見下した態度が高飛車女子が好きな諸氏にはクリティカルヒットです。
それが意外な苦戦を強いられ、焦った表情がクールな第一印象と裏腹のギャップ萌えでした。
もう、このまま人間社会に堕落したゲーマーに成り果てて欲しいです。
表紙が何よりも如実に物語っています。
水着回です。
夏真っ盛りです。
発売時期が寒かろうが花粉が飛んでいようが関係ありません。
ビーチで水着の少女達がズラリと並ぶ百花繚乱です。
ただでさえ露出度が高いビキニを剥ぎ取り、おっぱいを揉み、股間と股間をぶつけ合う熱い暑いピストン運動が繰り広げられています。
なお、シリーズを追っている読者なら本作の主人公が奥手で、サキュバス達に終始押されがちなくらいで自分から水着パニックに突入するような男ではないのをご存知のはずです。
でも、大丈夫です。
それこそサキュバスなので誘惑と誘導はお手の物ですし、本作には各女性の固有スキルもあります。
いつもは攻め側のサキュバス少女らが一転して隙を見せ、恥ずかしがりながら快楽に悶える姿は必見です。
しかも、ただビーチで遊ぶだけじゃありません。
水着コンテストまでバッチリ開催されています。
いや、途中から「これ?水着って言っていいのか?ほぼ裸では?」と涎が出るほど、じゃなかった疑問が出るほどの光景にはエロさ爆発でした。
2021年02月22日
いや、なんだかサンプルだと随分とほのぼのしたシーンがチョイスされていますが、扉絵のあらすじにも書いてある通り、この2巻では守備隊に目を付けられお尋ね者になってしまいます。
緊迫の逃亡劇と混迷の流浪が大部分を占めています。
凶暴な守備隊長の残忍な攻撃もさることながら、闘技大会での危険な乱戦も手に汗握る戦いでした。
そんな中で主人公の芯の強さが象徴的に描かれ、それゆえに暴走気味な危うさも垣間見えました。
でも、その根底にあるのは包容力にも似た優しさであり、文字通り鉄拳で制裁しながらも慈愛に満ちた愛ある拳でした。
2021年02月22日
(1)蒸気機関を人体に内蔵できるほど小型化する超技術
(2)レシプロ動力で精密な動作が可能な超技術
(3)機関を燃焼させても生身部分が火傷しない超技術
(4)人工の神経で生身と機械を接続する超技術
これらが存在し、蒸気による義体化が進んだ時代を舞台にしています。
簡潔に言ってしまえばスチームパンクです。
一方で、SFと言うよりも妙に古風な雰囲気も纏い、中世ヨーロッパ調の封建社会の面影があちこちに見られます。
騎士や貴族が幅を利かせ、平民との差が鮮明に描かれています。
そんな中にあって若い女性の蒸気騎士は希少らしく、彼女の快進撃は驚きと興奮をもって観衆を沸かせます。
年相応の女の子らしい溌溂さを持ちつつも、いざ戦いとなれば熱い魂を拳に込める勇敢なバトルヒロインでした。
それだけに危なっかしくもあり、見ている方はハラハラさせられ放っておけない系ヒロインでもありました。
私がゲーム得意じゃないのも大いにあるのですが、研究し甲斐のあるゲーム性でした。
いわゆるツクールのMPゲージを「満腹度」として使用し、戦闘や移動で減少するのが本作の主軸のシステムです。
たとえHPが残っていても「満腹度」が0(空腹MAX)になってしまうとゲームオーバーなので、常に気をつけてプレイする必要があります。
ゲージが一定値を下回ると「堪えきれない空腹感」として警告を出してくれるので、うっかり食い忘れはまず無いと思います。
頻繁に出る警告が食欲に取り憑かれた主人公の精神状態を表す上手い演出でした。
手持ちの食料アイテムを切らさず、もっと言えば無駄の無い行動を心がけて、腹が減るのを最小限に抑えながらクエスト達成を目指すべきと分かっているものの、RPGなので探索で動かざるを得ない相反する命題にやり込み要素を感じました。
ストーリー面では「太っている罪悪感」「周囲の風当たり」が印象的に表現されていました
本作の世界観は食料事情が逼迫した飢饉の状態にあります。
しかし、上記の通り主人公は頻繁に食べないといけません。
しかも、空腹感を埋めるための仕方ない食事であっても食べると太ります。
グラフィックも変化します。
精悍で凛々しかった女騎士が見るも無残な肥満体に変わり果て、彼女を知る人ほど驚愕し落胆を隠し切れません。
そして、この食料難のご時世にブクブクと太っている体たらくに露骨な嫌味を言われます。
世界を救った勇者の威光が汚され、女性としての自尊心が傷つき、人としての尊厳をけなされます。
俗に言う肥満化ビームみたいに瞬時に太らされるのとは違って、じわじわと肥満への言葉攻めを浴びせられ、肥満責めの釜茹でに遭っているような感覚の作品でした。
つまりは女騎士を肥満責めにしたいフェチがビンビン刺激される高揚感が爆上がりでした。
2021年02月01日
地味に良いと思ったのはタイトスカートの丈です。
「ちょっとセクシーなお姉さん」を意識するとミニスカートになってしまいがちですが、本作はそうではありません。
そんな破廉恥なスカート丈のOLなんてビジネス上は有り得ないし現実的ではありません。
本作はあくまで社会の荒波に疲れた社畜女性であってファンタジーな空想上の生き物ではない、と言う心構えを象徴していました。
加えて言うなら本作にはマイクロミニのスカートなんて不要なのです。
小5の純真な男子にとっては無気力で無防備な大人のお姉さんが接近するだけでも刺激的な体験です。
フォーマルとしてもマナー違反にならない範囲の胸の谷間であっても、少年が目を奪われるには充分です。
それが夏らしい薄着の私服で近寄ってきたら心臓が飛び出るほどドキドキの思い出になってしまう、そんな純粋さを大事にしていました。
その大前提があった上で、あざといお姉さんです。
ウブでヤンチャな少年をからかって遊ぶ大人げない大人です。
でも、大人だからこそ理不尽な現実にぶつかって疲弊しています。
時折見せる暗い影には愁いを帯びた女性特有の色気となって、むしろ少年の心を惹きつけているようでもありました。
そして、彼がお姉さんの色仕掛けに一喜一憂する一方で、お姉さんは彼の可愛いリアクションに癒しを得ているwin-winの関係でもあり、安心して見ていられる作品です。
この2巻に収録で個人的に最も好きなのは「クラーケン退治」の話です。
ただ、この話は巻のメインディッシュの部分ですし、なぜ好きかを説明するとクラーケンの倒し方の種明かしにもなってしまうので、「おっぱいがデカかった」「全身丸ごとパイズリ最高」とだけ留め次点を挙げます。
この2巻に収録で個人的に二番目に好きなのは「透明」の話です。
マジックミラー号がこちらからは見えているのに外からは見えないだとしたら、触覚版マジックミラー号とでも言うべき趣向は面白かったです。
これを行動パターン分析と言うべきか、愛のなせる業と言うべきかはさておき二人の絆も感動的でした。
また、普段は商人さんがおっぱいを押し付けて少年をからかっているのに、逆に彼が乳を揉む新鮮味も効果的です。
喜んでいいのか恥ずかしがればいいのか分からずに困惑する商人さんの顔が可愛く、そして本気で感じ始める仕草がエッチでした。
スマホとかだと難しいかもしれませんが、いわゆる2窓で開いていただきたい作品です。
その理由は[作品内容]にも一応書いてあります。
「アナザーバージョンとして白バニーガール版のイラストも特別収録した二度お楽しみいただける一冊になっております」
個人的には末尾に付随したアナザーバージョン【しろバニー】を見た時、え?こんなイラスト有ったか?と錯覚しページを最初まで戻して見返しました。
そして、やっぱり無い、電子版なのに落丁か?と言う結論に至りかけました。
本気で。
もちろん、落丁なんてはずもなく、しっかり【くろバニー】版が有ります。
印象が違い過ぎて【くろバニー】と【しろバニー】を一発では照合できなかった、恥ずかしい体験をここに書いているわけです。
この現象は特に黒の割合が多い作品で顕著です。
例えば、「お久しぶり」様のイラストでは『格好良いパンツスーツスタイルのマニッシュなバニー』と『ガーターベルトが目を引く肩出しのセクシーなバニー』の両極端な2人が描かれています。
通常の白い肌も露わなバニーとは違って、燕尾服風のスーツは画面の黒の占有率が高くなります。
これが【しろバニー】になると一目では分からないほどに印象が変わって見えるわけです。
ただ、流石に色調の変化だけが錯覚の原因ではありません。
よく見ると『パンツスーツのマニッシュなバニー』さんが【くろバニー】だとクールにキメていたのに、【しろバニー】だと艶やかに笑ってるのに気づくはずです。
この【くろバニー】と【しろバニー】は単なる色差分ではなく、表情を筆頭に微妙に作画も変わっているのも有るのです(全イラストかどうか発見しきれていない)。
もう一度言います。
2窓で開いて見てください。
【間違い探しバニー】の開戦です。
2021年01月26日
下手すると喧嘩売る発言になってしまうのを恐れつつ言うのですが「愛弟子に裏切られて死んだ」のは大して重要ではないと感じました。
昨今のなろう系が猫も杓子も「勇者パーティをクビになって~」を標準搭載しているけど、物語の本筋には関係なく、流行ってるからメニュー表にタピオカ入れとけ理論と化しているのと似た臭いがしました。
少なくとも、この1巻の範疇ではタピオカをメニューから消したところで主軸にブレは生じないように見えます。
本作の主軸は「主人公が認識していた魔族と実態の乖離」にあると思いました。
サンプルに出ているように彼は幼少期の悲惨な体験を経て、他者の命を助ける心優しい勇者になったと同時に、魔族に肩入れする余地を失くしています。
無論、人間側と魔族側に分かれた戦争が長期化し、彼が前者なので後者に与する道理は本来なら有り得ません。
予期せぬ魔王の継承によって魔族側の実態を知り、双方の惨状をフラットな視点で理解するのがパラダイムシフトとなっています。
魔族も守るし、人間側も極力傷つけない安全第一主義の、上司にしたいランキング上位入賞のホワイト魔王様が誕生するわけです。
本作のもう一つの見所は魅力的な部下達にあります。
これは愛嬌のあるキャラクター性と言う意味もさることながら、セクシーな意味での魅力にも溢れています。
特に、この漫画版では後者に目を見張るものがあります。
魔王の部下これまたヤケに女性が多いし、美人が多いんです。
半ばチート級に強い魔王様の辣腕ぶりを女子が取り囲み、すごい流石と褒めたたえられるのがハーレムラブコメ的愉悦を含んでいます。
仲間との対決もバトル漫画においては定番の熱い展開の一つです。
はなから敵性組織だったことを隠していた仲間が正体を明かす裏切りも有るし、冒険の中で道を違えるも裏切りも有るかもしれません。
また、そのような覚悟の離別以外にも洗脳や脅迫によって本人の意思に反して敵対せざるを得ない場合もあります。
この巻はその驚きと緊迫感に支配されていました。
これは4巻と言う長期化を経て仲間の輪が広がったからこその苦境でもあり、物語としては醍醐味でもあります。
そして、もう一つが重要な進展があります。
赤です。
モノクロ漫画を用いて「本当に色が消失した世界」を描くのをコンセプトとした本作で、ようやく満を持して赤が鮮烈に登場します。
その美しくも毒々しい色彩に加え、登場人物達の獣じみた形相も相まって、パニックホラーにも似た疾走感でした。