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人間は、身体の大部分の毛を失って皮膚を露出するようになった。
そして、そのうえで衣服をまとい、皮膚を隠すようになった。
そして……隠された身体の部分を人目に晒すことは、タブーとなった。
そのタブーを犯した状態を、たぶん「はだか」というのでしょう。
ですが、タブーであるからこそ、ご存知のように
多くの物語を喚起するフックになり続けてきた。
「はだか」そして「はだけること」をめぐって、文化の諸相を逍遥してみよう。
◎主な内容
■珠かな子〜少女が原初的に持つ力と可愛らしさの表現としての「はだか」
■七菜乃〜ヌードを、「おうち」というプライベート空間から連れ出す
■彫師・SHIGEインタビュー〜身体を舞台とした“アート”、依頼者との共同作業で生み出す“ドラマ”●ケロッピー前田
■人はなぜ、裸という無垢を捨てたか〜聖書において“裸”が意味するもの●べんいせい■偏愛のヌーディズム〜裸体運動、ナチ・ヌードから三島由紀夫まで●並木誠
■黒田清輝と裸体画論争、それからお菊さんのこと●馬場紀衣
■加工され、隠蔽される肉体〜裸の人々は原始/自然か●仁木稔
■無花果考〜ヌードとフィーグ●志賀信夫
■幼児は、なぜ裸で逃走するのか?〜絵本『すっぽんぽんのすけ』に隠された「秘密」●宮野由梨香
■映画におけるヌード表現史〜草創期のファンタジー映画を中心に●浅尾典彦
■必然性があれば脱ぎます!〜「ハダカになる」を選んだ芸能人の群像●阿澄森羅
■銭湯・温泉主義者たちの裸のユートピア●日原雄一
■TH RECOMMENDATION
◎ドスン、ズドンと、身体に響き渡った、佐々木裕司の受身絵画●浦野玲子
◎萎縮した日本社会をポップでユーモラスな性表現で揺さぶった、「美術ヴァギナ」展●ケロッピー前田
■表紙=写真:珠かな子、モデル:七菜乃