おうぎまちこ 他
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「何をするんですか! 私には夫がいるんですよ!」
「――それが?」
伯爵令嬢ルチル・クォーツは、魔術学校では落第間近の落ちこぼれ。なんとか卒業し、幼馴染との結婚式当日、謎の人物から禁呪具とは知らず受け取ったペンダントを身に着け、式中に大勢の前で魔力を暴走させて気を失ってしまう。
やがて甘く深い口づけの感覚で目を覚ましたルチル。ルチルに口づけていたのは、夫ではなく、この国の第二王子である聖騎士シュヴァルドだった!?
ルチルは、目覚めたのが二年後であり、その間に父が亡くなっていることを知る。また、禁呪具の罪を問われていることや、シュヴァルドからのキスは呪いの解呪と、魔力と生命力の補給のためということを知り、受け入れるしかないルチル。
そんなルチルに追い打ちをかけるように、親友と夫が情事に及ぶ場面を見てしまう。
夫との離婚を決め、禁呪具を渡した男の行方を追うため、シュヴァルドと一緒に旅に出ることに。道中のただの魔力の補給のはずの口づけが、なぜかどんどん深くなるのにルチルは抗えない。
一方シュヴァルドの過去になにが……ルチルの閉ざされた記憶の中にある真実とは――!?
『黄金の眠り姫は、白銀の騎士の口づけで甘く目覚める(4)』には「第七章 全てを包み込む強い希望」(後半)~「後日談」までを収録