四季夏果 อื่น ๆ
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十八歳になり独り立ちしたばかりの新人魔女であるティナ。
彼女の目の前には、ぐったりとして荒い息を吐いている聖騎士アルベルトがいた。
アルベルトの赤らんだ頬には隠し切れない情欲が滲んでいるというのに、まるで親の仇を見るような鋭い瞳でティナのことを睨みつけている。
まさに今、魔女の手によって望まぬ『欲の発散』をされようとしているのだから無理はないのだろう。
「くそ、っやめろ……この魔女が……」
「はいはい、おっしゃるとおり魔女ですよ。とりあえず一旦出しちゃいましょ」
そもそも魔女と聖騎士はお互いに相容れぬ存在なのだが、この状況に陥ったのにはある事情があった。
ティナが住む国の王女が、隣国の王子に媚薬を盛ろうと画策したことが全ての発端なのだ。
良識のあるティナは媚薬の調合依頼を断ったのだが、王子の行く末が心配になって夜会に忍び込んだ。
しかし、聖騎士であるアルベルトは魔女の気配を察知し、不法侵入者であるティナのことを捕えようと動いた。
事情を話しても信じてもらえなかったティナだが、王子に危機が迫っていることだけは伝えることができ、アルベルトは怪しい動きをしていた侍女を見つけ、見事にその危機を救ったのだが……。
その結果、媚薬はアルベルトにぶっかけられてしまったのだ。
事情聴取のため客間に連れて行かれたティアだったのだが、自身の身の潔白を証明するためにアルベルトの『欲の発散』を手伝うことを提案する。
聖騎士は強い魔力を持っているから、魔女であるティナにもメリットがあるとのこと。
そうしてティナはアルベルトの性欲を発散させるのだが、いつの間にか立場が逆転して……?
成り行きで聖騎士に手を出してしまった魔女は、本来魔女が知る事のないとされる愛を知ることになる――。
『成り行きで聖騎士に手を出した魔女が愛を知るまで(4)』には「吐露」~「書き下ろし 未来の約束をするということ」(前半)までを収録