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【内容紹介・目次・著者略歴】
清代モンゴルにおける刑事裁判制度をモンゴル文・満洲文の裁判文書原本の調査により解明する初の実証研究。実際に起きた刑事事件とその裁判文書を細かく検討し裁判制度の基本枠組を提示した上でモンゴル独自の法から清朝制定の法への変遷を辿るとともに、チベット大活仏の領民に適用された法の実態を解明し清末における民族自治の側面を指摘、更にはモンゴルにおける文書書式の特徴と来源を、中国史上を遡り探索する。清朝の国家構造や新疆・チベットとの関係を考える上でも意義深い業績。訳註篇からは遊牧民の日常生活が手にとるように伝わり、今後の社会史研究にも寄与しよう。
【目次より】
凡例
はじめに
目次
第1部 研究篇
第1章 清代モンゴルにおける裁判制度研究の意義と課題
第2章 刑事裁判の事例と清朝蒙古例の実効性
第3章 ハルハジロムから清朝蒙古例への推移
第4章 イフシャビに対する法律の適用
第5章 裁判文書の書式とその来源
終章 結論
付章 清代内蒙古帰化城トゥメト旗の公文書について
第2部 訳註篇
凡例
1 オンボフの事件に関する裁判文書
2 ダシジドの事件に関する裁判文書
3 ラマロプサンの事件に関する裁判文書
4 オドセルとナワーンの事件に関する裁判文書
5 ザガスター氏紹介の裁判文書
主要参考文献
清代モンゴルの概略図
清代モンゴルの法律関係年表
語彙索引
英文目次・要約
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萩原 守
1957年生まれ。東洋史学者。神戸大学国際文化学部教授。大阪大学文学部卒業、同大学院博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。専門は、東洋史学、東洋法制史。
著書に、『清代モンゴルの裁判と裁判文書』『体感するモンゴル現代史』(『中国法制史-』(共著)などがある。