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「おめえはあっしに抱かれていりゃぁいいだけだ。先生がその様子を写し取る」
月刊ゲイ雑誌・G-men No.223に掲載された、鬼畜な金貸し業の男と、男同士の春画を描く絵師が、狡猾な手口で獲物を堕とす男色時代劇! 全三話に渡る好評シリーズの最終章を配信! 羞恥に溺れる男×男の官能を描き続け、情感溢れる性描写で人気を集める作家・あすかともゆきによるゲイ官能小説!
借金を返せなくなった男に、その体を代償に差し出せと迫る高利貸しの銀蔵。犠牲者を嬲って○す銀蔵たちの痴態を、極彩色の浮世絵に写す名絵師の寿三郎。彼らが狙い定めた次なる生贄は、若手一番人気の歌舞伎役者・梅若であった。
「金が工面できねえ時は、その体で返していただくことになっていやしたよねぇ」二十歳になったばかりの梅若の肉体に、羆(ひぐま)のような風貌の銀蔵が襲いかかる。舞台の上では、唇に紅を差し、肌襦袢を纏う梅若の裸体は、思いのほか逞しい肉体であった。さらに、全身に白粉(おしろい)を塗る歌舞伎役者として、体毛は剃り落とされいて…。
「おまえが熊みていに毛深いから、なおさらこいつの肌が目に沁みるぞ」梅若の体に絡みつく銀蔵を見て、寿三郎が筆を走らせる。そして、梅若は尻穴に挿入されたゆで卵をひり出すことを強要され、その破廉恥な様は、浮世絵として描かれて江戸に出回るのだ。
銀蔵は執拗に梅若の口を舌で吸い、口を竿で○す。そして、梅若の菊座に媚薬を施すと、梅若は「掻いて、穴を何かで、思いっきり掻いてください!」と、銀蔵の竿に貫かれたまま哭き喚き、自ら腰を振るのであった。梅若が噴きこぼした精液は、寿三郎が筆の顔料と混ぜ合わせ、絵に刻まれることに…。
しかし、恥辱はこれで終わらなかった。観客の拍手と歓声に沸く梅若の舞台に赴いた銀蔵と寿三郎。「あの若造、ちゃんとやると思いやすか?」梅若が着物を大胆にはだけ、股間を露わにする一番の見せ場を待っていたのだ。かつて無い大胆な見せ場を…。
『「さあ、口吸いをしやしょうぜ」すでに銀蔵の気迫に呑まれている梅若は声も出せない。ただ顔をしかめて首を振る。「嫌がることはねえでしょう。極楽が待っているんですぜ」そのあわれな顔を両手ではさみつけた銀蔵は、分厚い唇を強引に押し当てて口をふさぐ。「うううっ」梅若は舌が踊り込んで来るのを防ぐために必死で口を閉じようとしたけれど、腕力はもちろん男同士の接吻に慣れている銀蔵にはとうていかなわない。息苦しさのあまり少しずつ半開きになっていく口の中に、力強い舌先が蛇のようにくねりながら侵入する。「くわぁぁ」大量の唾液が流し込まれることを恐れた梅若は、無意識のうちに息を止めて喉を閉めようとした。それを予期していたかのように、銀蔵は逆に息を大きく吸い込んで梅若の舌を口の中へ引きずり寄せた。絡み取られたその舌先は銀蔵の前歯の裏側にへばりつく。』(本文より)