Nouvelles critiques

転生事務方ヒロイン凜と女嫌い美貌の魔法騎士ヒーローオスカー。
名前で呼ぶ事にしたあとから突如軟化したオスカー(凜限定)に驚く友達カルラに誤解されないように必死な凜ですがカルラはオスカーの恋心に気付いているらしいです。
人前で食事しないオスカーが凜の前に座って黙々と食事するだけで噂になるって凄い。
恋愛に熱しやすく引きずりやすい凜ですが意外に鈍いです。

今回はいつもの三人が宝物について激論を交わします。
出来上がった名倉さんの原稿を見て、自分には宝物が一つもないと気づいた荒山さん。
絵の才能がある名倉さんや、著名な作家の直筆ネームを持っている近藤さんと自分を比べてしまい、苦し紛れに強がるシーンが面白かった。
宝物の定義って、金銭的な価値だけではなく、自分の想いが強く籠っているのが大事なのかなと思いました。

恋人として付き合い始めた実椿と律。しかし実椿は律から「付き合って欲しい」と直接言われていないため、なんとなくすっきりしない様子。
そして律も、実椿の気持ちがもしかするとスズに影響されているのではないかと不安なようです。

スズが実椿の身体を借りて突然律の前に姿を現す展開は驚きました。
スズの言葉のお陰で律の迷いも吹っ切れたようですが、
スズと渉もあの世で幸せになって欲しいなと思った。

長期間にわたる監禁生活で心身ともに疲労困憊になってしまった広大。
しかしテレビで両親やクラスメイトが自分の生存を信じている様子を見て、
絶対に監禁場所から脱出してやるという決意を固めます。

何故辰巳と悠里は広大を拉致し、監禁するに至ったのか、
全く謎なのですが、女教師の松沢の元教え子の磯田康太という男子が広大とよく似ており、
この辺りが真相とつながっている気がします。

デモンシュ男爵の領地を突然ゾンビの群れが襲ったという。
その危機を救ったのが主人公です。
更には負傷者の治療も全て主人公がやっていました。

これらの行動により、領地が増えることになりました。
いい話なのですが、上手くできすぎているのが気になります。
急にゾンビが出てきたこととか、領民からの好感度など、誰かの掌の上にいるって感じがするので。
この謎が解けるという展開を期待したいです。

男爵が逃げた話も面白かったです。
偉そうな姿をした絵を見ていたら笑いが込み上げてきました。

温泉地のゲットについてはグッジョブと言ってあげたい気分です。
水着回になることを期待しています。

世界が変わってしまったシーンが印象に残っています。
生えている植物や生活する動物が一新されていて、周囲に知らない匂いで充満していて、尚且つ大気のマナが異常増加しているとのこと。
主人公はこの現象を神代回帰と言っていました。
異世界に飛ばされたのと大して変わらないです。
厄介極まりない変化だなって思いました。

開幕に出てきた食事シーンも強烈でした。
こうなることを見越してやったのではないかと。
効果が全くないのが悲しいところです。

ラスト間際にモラハラ行動について書かれている所があります。
そこの内容は全て主人公の夫に当てはまっていました。

恐らく、本に書かれた対処方法を実行に移しているのでしょう。
問題なのは、夫によからぬことを教えている者が背後にいることです。
それは勿論、タワーマンションの住人のことです。本の内容も知っています。
何か情報を与えていたとしたら、逆効果になる可能性もあります。

夫の言動だけでなく、近所の人の動向にも注意しないといけないです。
今後を考えると大変だなって思いました。

智霊奇伝全般に言えることですが、過去作のキャラクター、特にボス勢力に焦点の当たる頻度が高いのが特に今作の魅力。


1巻は原作でもスポットの当たる頻度の多くない永遠亭・輝夜が主軸。
背景や建物の描きこみもしっかりされているし、食事描写もあり、永遠亭の生活感が窺えます。貴重。
輝夜の会話シーンが豊富。(特に砕けた口調、諸事情はあれど身内も疑問を呈さないならこれが普段の素と読み取れる)
妹紅と輝夜の新しい関係性。
と、初登場からかなり長い間不明瞭だった永遠亭の生活感の垣間見える部分に触れられるのはとても喜ばしいです。


また、今後の展開や真意がどうであれ霊夢が自分に向けられる害意に動揺するシーンも貴重ですね。
原作のゲームシナリオの都合上、どうしても異変を起こした人外を霊夢が退治するという構図。
また、それも博麗の巫女という役職ありきなので博麗霊夢という個に敵意が向くケースは新鮮です。


この巻では作品の要である新キャラクターは顔見せ程度ですが、地底の怨霊であり、博麗に恨みを持つ者という設定は漫画だから出せるギリギリのバトル設定を上手く出してきたなと評価したいですね。

命名決闘法案に則らない攻撃を仕掛けるだけの因縁と、霊夢個人を突け狙う動機。
これもまた過去の書籍キャラクター達と同様に書籍で無いと表現出来なかったキャラクターとストーリーでしょう。

オチが面白かったです。
最強レディースの元総長であり、尚且つ孤高のレナという二つ名も持っていました。
噂話が真実だったことになるので、面白い展開だなって思いました。

素手で熊を倒した噂とか、タイマンの話はガセネタで間違いないでしょう。
流石にそれはオーバーといった感じがします。
悪質な不良グループの方は信憑性がありそうです。実際にやっているので。

告白にまで至った理由もなかなかのものがありました。
ピンチを救ってくれた英雄が主人公だったみたいです。
情けは人の為ならず、まさにこの言葉通りです。
確かに羨ましくてけしからん話だなって感じます。

ゲーセンのゲームで小牧が勝った時は、主人公に何もしなかったです。
その時の分をまだもらっていない、と言いながら凄いことをやっていました。

ラストのアレは、茉凛が大好きだと言ったタイミングでした。
まるで言葉を行動によって覆い隠そうとしているかのよう。
絶対に渡さないという気持ちの裏返しにも見えます。
小牧は嫉妬しているのかなって思いました。

吸い付いているシーンでちょっと吹きました。
大きくさせようとか、思ってそうな雰囲気も笑えます。