穂積さんのレビュー一覧
レビュアーランキング | 1位 | (役に立った数:1,074件) |
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投稿数ランキング | 35位 | (総レビュー数:262件) |
まずエロ漫画誌に載っていたからと言ってエロ漫画単行本と同じ感覚で読むと誤算が生じることを知っておいた方がいいと思います。
エロいとかエロくないとかそんな話ではありません。
時間です。
あくまで個人的なケースではあるものの、通常のエロ漫画単行本1冊を読み終えるのと比べ2,3倍の時間がかかりました。
絵で魅せるタイプのエロは情熱に任せて一気に読み切ってしまう事もあるので、早いと速攻で読み終わります。
本作はと言うと、漫画形式ではありながら枠に所狭しと文字が書いてあり、それを読み飛ばさない限りは読む時間がかかります。
そして、ここが重要なのですが、全然読み飛ばせませんでした。
端的に言えば興味深い話ばかりで時間を忘れて読みふけってしまいました。
自虐や虚実交えたコメディを装いつつ、身を削った実体験の数々には驚きと感嘆の連続でした。
出産・育児の部分だけに限っても規格外です。
世に育児レポ漫画は山ほどありますが、女性の陰部事情をこんなにも赤裸々に書いてくれるのは早々ありません。
あと失禁もね。
まさにエロ漫画雑誌と言う土俵でしか描けない上に、この作者様でしか書けない話の連続です。
シャンパンタワーは聴いただけでも身の毛がよだつんですけど、それを笑って許してくれるのなら本当に優しい旦那様ですね。
監視カメラとかに、その時の映像は残っていないのでしょうか?
それこそ普段の仕事風景の密着取材よりも衝撃映像ハプニング集に売れそうな絵面が想像できます。
産婦人科の件は大変でしたね。
このページ数では書ききれないテンテコマイだったのが想像でき、出産直後の体で頑張られたのはもっと数百倍褒められていいと思います。
とはいえ、病院も病院で慢性的な人手不足があっての事でしょうし責めにくいし、とにかく大変でしたね。
巨漢系泡姫によるマットプレイはすごく気になります。
と言うか、マーケティング的に主食ではない人が引き当ててしまったから難色を示しているだけで、巨女好きには引く手あまたの人気嬢になれる予感がします。
冥府の罪人サイドは荒くれ者にありがちな人の話を聞かない乱暴者で、口より先に手が出る危険な連中と言う印象を受けました。
一方の王妃は戦力的に心もとないのが否めない反面、あともう少し時間が稼げれば援軍が集う余地がありそうでハラハラドキドキの期待感がありました。
とにかく王妃には何としてでも生き残っていただきたいです。
数少ない女性キャラと言うだけではなく、一種のツンデレお母さんでもある子供想い臣下想いな優しさは魅力的な人物なので応援したいキャラクターです。
それに伴って、盾使いの格好良さも爆上がりです。
どれだけ傷付こうが疲弊しようが護衛を全うする男の信念はまさしく真の戦士って感じがしました。
続巻するごとにサブキャラクターの人間的な魅力が増していく作品ですね。
この巻では四天王の盾使いの忠義深い心意気が格好良く、これぞ戦士の生き様です。
また、主人公にとってはドSな継母に映る義母の愛情深い心根が知れて、惚れてしまいそうです。
さらに、四天王の槍使いも過去の変貌が語られ、それゆえに無言の信頼を置いて心酔しているのも頷けます。
そして、高慢で尊大な性格だった第二王子も精神的な成長が見られ、子の覚醒に立ち会った親の気分で無性に嬉しさがこみ上げました。
話が混迷を極めてきました。
主人公の修業が完了したものの、その実力のほどは半信半疑だし、本国では不穏な計画が動き続けているし、何かと気が休まらない巻でした。
もっとも、それはこの4巻に限った話ではなく、本シリーズひいては同作者様は予想外の展開を仕込むのが上手く、作中の登場人物のみならず読者までも欺く驚愕の展開でありながら寝耳に水になり過ぎず納得の行く人間味であふれています。
ただ人間の二面性を描くだけでは二枚舌の薄っぺらな人物になってしまうのでしょうが、本作のキャラクターは悪事を働けば後悔の涙を流し、自身の選択は正しかったのか深く迷うので説得力を強くしているのだと思います。
特に個人的には蛇使いが推しです。怪しげで信用ならない人物に見えて、実は彼も挫折と努力を経ていて応援したくなる魅力を持っています。
そして、一度は下がったソードマスターの株もこの4巻で幾分か持ち直しました。
才能と実力があるからこそ、それが生かせないもどかしさは充分にリアリティがあり、人間性が爆上がりして可愛げすら感じました。
この3巻は少年バトル漫画の定番中の定番です。
いわゆる修業パートです。
しかも、それは主人公一人だけとは限りません。
時系列や場所を錯綜し、ライバルも力を得る選択を迫られ、描き下ろしでは気になる四天王の過去の成長が見られて手に汗握る展開でした。
でも、やっぱりメインは主人公の行く末です。
膂力が無く強くなれないと烙印を押された彼ですが、その躍進には不思議な期待感があり、汗だくになって頑張る姿には応援した気持ちが沸き起こりました。
思った事をそのまま口に出してしまう子供とは違って大人になると面従腹背を覚えます。
いえ、場合によっては敵を騙すにはまず味方からと綿密に練られた計画も有り得ます。
権謀術数が渦巻く王位継承まっただ中の宮中では尚更です。
この2巻ではそんな意外性の連続です。
意地悪だと思っていた相手が実は優しかったり、敵だと思っていたら味方だったり、最大の理解者だと思っていたら最大の不埒者だったり、とにかく予想外の連続で新鮮な驚きに満ちていました。
凄く続きが気になります。
本作の主人公も王位継承権に恵まれながらも、聴覚が皆無でそれに伴い会話ができないハンデを背負った少年です。
おまけに、巨人族の両親から生まれたにもかかわらず小柄で、通常の子供よりも腕力が数段劣っている体も広義には障がいに分類されるかもしれません。
その日常は目を覆いたくなるほど痛々しい瞬間もありました。
子供達には嘲笑され、大人達には期待されない日々は相当な辛さで察するに余りあります。
本作の良さは心情を真摯に描く事にあると思います。
彼の孤独感、無力感、喪失感を包み隠さずダイレクトに伝えるのが上手いのです。
繰り返すようですが、彼は話せず台詞は一切ありません。
それなのに身振り手振り慌てた顔色が雄弁に胸中を語り、下手に言葉で説明するよりもハッキリと苦しさが理解できます。
だからこそ真の彼の強さに惚れ込んでしまいました。
その辛さを隠し、次代の王として人前では涙を見せない努力に精神面の才能を確信させます。
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2019年12月15日
長女:エッチなお姉さんに直球勝負で誘惑されてみたい願望を叶えてくれる担当だと思います。
また、他の年下の姉妹達が羞恥心とのせめぎ合いで背伸びしている感が可愛い一方で、このお姉さんだけはむしろ余裕綽々でお色気をセーブしている底知れなさが期待させてくれました。
四女:本来は内気な女の子なのに、他の姉妹に主人公を取られてしまう危機感が起爆剤となって清水の舞台から飛び降りている実感が盛大に萌える担当です。
しかも、実は身長的な体格比で考えると最も胸の発育が良く、それを背中に感じる距離感も嬉しい設定でした。
次女:ギャップ萌えの神髄を行く担当かもしれません。
ボーイッシュな格好良い系女子が密着したせいで女の部分を意識させてしまう驚き、女として見られて喜ぶ本心が垣間見え、もっと女にしてやりたくなる男の血が騒ぐ魅力がありました。
五女:恐いもの知らずが一番ヤバいと痛感する担当です。
姉妹で定めた協定も自身の年齢も全て無視して猪突猛進しそうなバーリトゥードを予感させ、待って!あかんよ!と言いたくなるタイプの娘でした。
三女:長女とはまた違った意味でお色気の連打で、男の自制心が試される担当です。
湯船と言う逃げ場の無い空間で強制的に目のやり場に困らされ、禁断の裸体まで薄皮一枚なのに彼女自身はほんわかしているので、うっかり手を出したくなってしまいます。
六女?:メインヒロインです。だが男だ。
男である引け目&最も年下の不利、ダブルで自覚しながらも実は他の姉妹に引けを取らないほど主人公に想いを寄せ、愛を語る熱量が可愛い子でした。
そして、自己紹介では突如として始まるにゅうにゅうボイスバトルで懐かしさすら感じました。
DLsiteでも購入できる例の漫画(TITLE00034967)で伝説的に耳に残る「乳をもげ!」が色気たっぷりに歌い上げられ、余計に耳から離れなくなりそうです。
まず、本来は高尚で社会問題にも鋭く切り込む奥深さを持つ作品なのに、低俗な感想になってしまう事をお詫びいたします。
また、収録された短編の本筋にはかすりもせずに脇道に逸れる点も謝罪いたします。
しかし、個人的な性癖の都合上、無視しがたい大事件だったため本書の感想に代えさせていただきます。
「え?!委員長の身長こんなに高かったっけ?!!」
本作の主人公である人馬形態の少女は倒れたら助け起こせないと友人に言われるほどの体躯で、そのモデル然とした長身美人に反しておっとりとした物腰のギャップが魅力です。
当然ながら他の少女らとは明確な身長差が描かれ、人馬の形態特性と彼女個人の素質を如実に表しています。
ところが、この巻では委員長の身長に驚かされました。
作品の性質から言って突如として伸びたのではなく、中学編の頃から徐々に伸びていたものの、地球の裏側に話が飛んだりしている間に明確な比較対象を欠き、久々に並び立って180cmもの高身長をまざまざと見せつけられた形です。
主人公の人馬少女ともわずかな差しかありません。
これがどんな意味を持つかと言えば普段から絶対的なカリスマや行政処理能力を持つ、ある意味で女王様らしい態度と親和性が高く、高みから物を言うポーズが素晴らしく似合っていました。
さらに、ボーイッシュな武道少女も理論武装のインテリ少女も頭一つ分下から見上げる構図は見逃せない萌えポイントでした。