エリザベ子さんのレビュー一覧

『バザーる2』は余命いくばくもない少年と、少年の命を奪いに来た死神見習いの少女との交流を描いた作品の第二話。突然現れた少女を疑いもせずに家に迎え入れる少年。少女は拍子抜けしつつも見習いながら死神の名乗りをあげ、命を奪うという目的を告げるものの、生への執着を放棄した少年はあっさりとそれを受け入れます。少女は冷淡に振る舞うことで良心の呵責を打ち消そうとしますが、路傍の花に向けていた優しい眼差しを指摘されてますます決意が揺らぐことに。ラストでは第一話の冒頭で泣いていた「魔女」の登場が暗示され、シリアスな展開への期待が高まります。

短編漫画が二編収録されています。『グレイス』はアパートの一室で一人暮らしを始めたばかりの主人公の少年が、押入れに潜んでいた座敷わらしの志希と共同生活を送る話。志希を不審者扱いして追い出しにかかる主人公ですが、神の力でバチを当てられて仕方なく一緒に暮らすことに。これといって刺激的な事件が起こることはありませんが、みんなを幸せにしたいという志希の純粋な笑顔に癒されます。『バザーる』は不治の病に冒されているとおぼしき少年の元に遣わされた死神と魔女の物語。見た目は少女という可愛らしい死神が登場したところで次話へと続きます。

小学四年生の卓人が海外旅行で両親が家を空ける間、家にやってきた家政婦の言吹みゆと暗闘を繰り広げるという内容のホラー漫画の第二話。最初は優しそうに見えたみゆが手で潰したゴキブリを頬張ったり、卓人と妹の鈴の名前を言い間違えたり、真顔で一方的にルールを押しつけたりと、時折見せる不気味な挙動に不審を抱きつつも、自分の目撃したことにも半信半疑の卓人はとりあえず鈴と一緒に学校に行くことに。帰宅後、朝の登校時に姿を見せなかった隣家の犬の首輪を自宅のゴミ箱で見つけた瞬間、卓人の漠とした疑惑は確信に変わります。卓人は母親に国際電話をかけて必死にみゆの異常性を訴えるものの、タヒチにいる母親は能天気なリゾート気分で息子と危機感を共有してくれません。刻一刻と大きくなっていく少年の恐怖がみゆの異常な言動との対比の中で巧みに表現されていて、次巻以降の展開に期待が高まります。

村おこしでセックスを奨励するドスケベ条例が施行された性乱島ならぬ青藍島で、「性人」していながら処女のまま放置されていることに焦燥感をおぼえている美岬の視点から島の生活を描いたシリーズもの作品の第一巻。学校でも屋外でも、さかった男女が青姦を繰り広げ、先生もおっぱいを見せて教え子を誘い、社団法人のお姉さんも平然と観光客に乱交を勧め、マスコットキャラのハメドリくんまで着ぐるみのまま路上でセックス。ページを繰るごとに箍の外れた世界のおかしな実情が描写され、新鮮な驚きを与えてくれます。処女であることに誰からも気づかれないまま右往左往する美岬の奮闘が可愛らしいです。終盤にはドスケベ条例に抵抗する勢力が登場し、二巻以降の展開に期待が高まります。

巨大神話少女であるAIKAとSAYAKAが、協力者の男子学生悠司の差し金によって教育現場ではすっかり廃れたブルマを着せられる顛末を描いたショートストーリーつきCG集。悠司はAIKAがギリシャ神話の美の女神アフロディーテの生まれ変わりであると知り、自分をアフロディーテの夫である鍛冶の神ヘパイストスに擬してご満悦。ヘパイストスが匠の技で様々な道具をつくったように自分もアイテムでAIKAとSAYAKAをサポートしよう、と彼が差し出したのが巨大化した際の新装備だという体操服。悠司に想いを寄せるSAYAKAはあるがままを重んじる神に近い装いだ、と歴史のうんちくを垂れつつ受けいれてくれましたが、きつい性格のAIKAは露出度の高い格好をさせられることに不満たらたら。対照的な二人ですが、ブルマからむっちりとしたお尻をはみ出させてくれる点は共通していて、目を楽しませてくれます。

風でめくれたスカートを恥じらいながら手で押さえる少女を描いたCG集。パンツの色とパンストの有無による差分で一枚絵をバリエーション豊かに見せてくれます。パンツの色の違いによって生じる、パンストをはいたときの色合いや陰影の違いも細かく表現されており、フェティッシュな好奇心をくすぐられます。個人的にはやはり清楚さを醸し出す白のパンツがよかったです。

可憐な少女たちの瑞々しい肢体を収めたCG集。見えそうで見えない下着姿や水着姿が目の保養になります。特に目を引いたのが4枚目のセーラーシャツを着た水着少女。上下を露出度の高い水着でそろえるよりも、ボトムスのみを見せてきわどさを引き立てるコーデが微エロいです。19枚目の義手とおぼしき左手を腰にやり、右足の人工関節を露出させて立ちつくすポニテ少女の堂々たるセミヌードもなかなかいいです。

凜が英国に旅立つ士郎の頼みを聞いて体操着姿を見せてあげる話。光沢を放つブルマ、その布地からはみ出た臀部、羞恥に顔を染めて士郎を見上げる凜の表情が、フェティッシュな興奮をかきたててくれます。士郎は三色の差分では物足りなかったらしく、もっと見たいと更なる差分をおねだり。それに応えて凜は緑や青や赤、いかがわしい感じのする色のブルマを次々と履いてちょっとエッチなお色直し。ブルマ好きにはたまらない作品でしょう。

若者四人組のパーティーが冒険と称してそこらへんを徘徊するファンタジー作品の第三・四話が収録されています。第三話で一行はお姉さん魔女のパティオに頼まれて森に生えている超巨大キノコをとってくることに。見つけたキノコはただの菌類ではなく、口から吐き出した粘液で樹木をも溶かす危ないモンスター。大ピンチでしたが、火を通した料理に目のない魔法使いのスージアが魔法で丸焼きにしておいしく実食。第四話ではパティオに仕えるメイドのアイネの活躍が見られます。あっと驚く展開はありませんが、ソフトな画風そのままに安心して読めるギャグ漫画です。

代々餅斬りを生業としてきた剣客・持桐剣次郎がモチハンター協会の職員・鏡桜と協力して人に取りついたモチを斬り学園の平和を守るという内容の短編漫画。男子学生の山田くんに取りついた最初のモチを一刀の下に斬りすてた矢先、現れたのは校長を乗っ取った長老モチ。長老モチは乾燥して固くなり、剣次郎の斬撃を全く受けつけません。そこで桜が投げて寄越したのは必殺の武器。昔、ガチガチに干からびた鏡餅を同じ方法で割ったことを思い出しました。