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トリノは今の状況を蟻地獄に例えていました。
島へ入るのは簡単ですが、確かに一度入ったら抜け出ることができないです。
それどころか、身の破滅が待ち構えている場合が殆どです。
上手い例え方だなと感心しました。

抜け出る方法に関する議論もあるのですが、ファンタジーに近い内容になっていました。
何者かの意志を感じる。その者を何とかすれば、島の外に出られるかもしれない。といった内容です。
ちなみの容態を考慮に入れると、タイムリミットは数日程度です。
それまでに何とか出来ればいいのですが。

人間が極限状態に追い込まれると、変な行動をしてしまうことがよくあります。
その最たるものが笙子様と言っている彼女のことです。
リーダー格でもあるからか、周囲の者達は変な言動をしていることに気付いていません。
それどころか、一緒に裏切者と言いながらとんでもないことをやっていました。

信仰心と言いながら恐ろしい行動を取る者もいました。
目が本気だったのもあって結構怖かったです。

こういった心理の書き方が凄く上手かったです。
冷静に考えることの大切さ、そのことを教えてくれていた気もします。

ブルマ少女が運動をしているって印象を受けました。
屈伸運動をしたり、新体操の選手のように足を上げたり、ないしは砂浜を走ったりなどなど。
着ている衣服が魅力的なのもあって、絵になる光景だなって思いました。

走るのはお手の物って雰囲気です。
足を持ち上げる動作も楽勝って感じでした。
運動神経が抜群で何でもできるタイプなのかもしれません。
羨ましい話です。

個人的には座っているシーンが一番好きです。
魅力が詰まっているって感じがするので。

手の位置を見てなるほどなって思いました。
スマホをこちら側に向けて、自分自身を撮影しているって感じがするので。
注目を浴びて人気者になりたいと考えているのかもしれません。
これ程の容姿ならSNSなどで大人気になっている気もします。

お風呂に入っているシーンで笑ってしまいました。
自宅のお風呂に水着を着ながら入っているのが面白過ぎでした。

巨乳の女性が多かったです。
その中で気に入ったのが眼鏡をかけている女性です。
容姿が凄く綺麗なので、眼鏡を外したら美女になりそうだなって思いました。

何かに夢中になると、もっとよくするためにお金を使ってしまうことがよくあります。
それは漫画やゲームなど色々ですが、この作品の主人公の場合はアイドルに夢中になっていました。

お金の有難みに繋がる話になっているのが面白かったです。
有意義なお金の使い方といっても、使えば減るのがお金です。
主人公は目先の欲に負けて使いまくっていました。
こうなってはいけないよと、作者が教えてくれている感じがしました。

最終的に付き合うことになるのは、ミキのような気がします。
身近過ぎて気づかない愛って結構あるので。

善良なユダとは、九重すずにつけられた渾名のことです。
皆で合唱をしようとすれば、一人だけ音程が外れてしまう。誰かと親しくしようとすると、善意が仇になって戻ってくるという。それが渾名をつけられるきっかけになっていました。

周囲は面白いと思っていても、つけられた方はたまったものではないです。
されていることも併せて、色々な意味で可哀想な話だなって思いました。

そんな状況にあるすずを、仲間達が助けるという展開が凄くよかったです。
何をしているんだと言いながら挑みかかっていました。
こういう展開を待っていました。
拍手喝采したい気分です。

その後に起きたアレは天罰としか言いようがないです。
自業自得って感じもします。

四人が秘密を告白しているシーンがよかったです。
初見の時は、修学旅行の夜みたいだなって思いました。

内容はかなりハードでした。
まるで四人の後悔の記憶を見ているかのよう。
人生は人それぞれとはいえ、ここまで違っているのも凄いなって感じます。

その中で強く印象に残ったのが、財前が家族について話すシーンです。
彼女の兄の行動が色々な意味で衝撃的でした。
理想に従うだけだった彼が、最後に見せた抵抗だったのではないかと。優しい父に戻ってほしい、そういった気持ちも込められていた気がします。
しかし父親の態度は全く変わっていなかったという、読んでいて悲しくなったせいか、ほろりときました。

甘奈そっくりの奇跡の子。何かと思ったら、本人そのものだったという。
初見の時は、うおっとか変な声が出てしまいました。
彼女が本気で言っているのも怖過ぎでした。
人間は極限状態になると、とんでもない行動を取ることがあります。それについて教えてくれているって感じもしました。

草間トリノの過去も衝撃的でした。
色々な意味で凄い場面です。
今の性格になったのもわかる気がします。

生まれると言って喜ぶシーンも怖かったです。
意味不明の生物が生まれようとしています。
怖いと感じたせいか、背筋が一気に冷たくなりました。

本編で語られなかった背景の話を描いているって感じでした。
端的に言うと、桐島朔也達が草間トリノ達と合流する前の話です。

本編に負けないくらい面白かったです。
島に来る前に起きた事故とか、はっきりと書かれていますし、トリノが悪者扱いされる流れや初めての戦いなども詳細に出ていました。
船は何かにぶつかっているように見えます。それが何かはちょっとわかりませんが。

人間の心理について描いている場面も印象的でした。
信仰に関する場面とか現実逃避にしか見えないです。
化け物よりも人間の心理の方が怖いなって思いました。

自身は化け物に狙われることは決してない、と脳内で語っていました。
友人に私のお嫁さんになればいい、とも言っています。
最初はなつのの性別は男かなって思った訳です。
読んでいるうちにもう一つ答えがあることに気がつきました。

回想シーンから察するに、身体が成長してくる前は女性だったのでしょう。
それが成長してきたことで、男性のような特徴が出てきてしまったのではないかと。
これらの意味するところは両性具有です。
こちらの方が可能性として高い気がします。

身体が変化するのは本人にもどうしようもないです。
可哀想だなって思いました。