『君たちはどう生きるか』に異論あり! 「人間分子観」について議論しましょう

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『君たちはどう生きるか』に異論あり! 「人間分子観」について議論しましょう [言視舎]
著者 村瀬学
出版社名 言視舎 フォローする
販売日 2024年08月10日
シリーズ名 『君たちはどう生きるか』に異論あり! 「人間分子観」について議論しましょう
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全年齢
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ジャンル

作品内容

問題提起の書
本書によって、ベストセラーをもっと有効に活用しましょう。
感動の古典的名作といわれ、漫画とあわせて大ベストセラーになっている吉野源三郎『君たちはどう生きるか』ですが、この本が生き方の模範のようにされていることに異論があります。以下の重要な問題が見逃されていると考えるからです。
★人間観…作品の冒頭、コペル君が発見し、おじさんが科学的なものの見方として称揚する「人間分子観」は、この本の根本的なものの見方になっています。しかし、このものの見方の偏重は、進歩に寄与しない人間を排除し、人間ひとりひとりを尊重しない人間観となります。これを作品にそって具体的にみていきます。もちろん対論を提示します。
★すり替え…「貧困」や「格差」は「労働者」の問題に、「共同の意志」と「個人」の問題が「個人」と「個人」の友情の問題にすり替えられています。こうしたすり替えは作品のいたるところに存在します。
★英雄礼賛…文庫版解説の丸山真男氏もさじを投げ、漫画版では削除された「ナポレオン礼賛」の章。上記の人間観が英雄礼賛に結びつくのは必定です。コペル君・おじさんの発想の危うさが際立っています。
★解決法…事件の解決は、「力」にうったえる方法によっています。本当の解決とはいえません。本書の「いじめ」に対する考え方を明確に示します。

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