前作のアダムが良すぎてなかなか次に進めなかったのですがようやく聴きました。
どんな悪い皇太子なんだよって思ってたんですが。
愛でした。愛しかなかったです。
魔王打倒の暁には元の世界に帰ることができる。
本当はそんなことはなく聖女であるヒロインは利用されるわけですが、告げなかった皇太子に非が一切ないとは言えません。
けれど実際国の上に立つ者として大局的な視点で見れば、世界を救い得る存在が側にいたら騙して利用するという方法を取るのは酷く自然なことなのかなと思いました。
もちろん他にやり方はなかったのかとか、あそこまで心を通わせたなら1ミクロンくらい示唆してもいいだろ、とかヒロインの視点に立てば色々納得できないことも多いです。
でも王の手の者の監視もありましたしね…
どうにもならないことはどうにもなりません。
事実を明かしてからも、軟禁してからも、全部悪いのは自分だと。恨んでくれて構わない、こっちが勝手に愛するだけ、と総ての業を背負う覚悟に国のトップの器とヒロインへの愛を感じました。
分岐のバドエンは本気でバドエンです。
流れ的にそうなるだろうとは思ってましたが、ヒロインのところに来る前に成し遂げてきた『あること』には驚愕。
ここまでするのね。愛だね。
バドエンは本気でバドエン。
ならばハピエンはそれを超えるハッピーエンドです。
裏切りの皇太子…なるほど。ここにも掛かってくるのかーとすっきりします。
二人でこの間違った世界を正すんですね。
これもまた究極の愛です。
アダムに引き続き大変質の良い壮大な物語でした。
ありがとうございました!
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