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「忘我桃失郷」 へのレビュー

オススメ! 散りばめられた言葉の伏線

2024年08月22日   はるつき さん

このレビューは参考になった x 0人

『忘我』とは、ものごとに熱中して、自分を忘れること……という意味を持つ。
Rシーンは選択方式で、組み合わせは全部で8通り。
低い声でドロドロに甘やかす伊讃美と、懐っこい可愛さとは真逆の嗜虐趣味を持つ黄川。
どちらも良かったです。

ただ、身体を愛される度に記憶が消えていく事を考えると、8通り全て聴き終わる頃には本当にこの世を忘れてしまいそうですね。

「幽世の物を食べてしまうと、現世へは戻れない」
最初にマフィンを口にするのを躊躇ったのは、まだ少し現世の記憶が残っていたからなのか。本能的に拒絶反応を示したのか。結局は口にしてしまうヒロイン。その時点で、幽世から逃れる道は断たれていた。

黄川が、「わざと燃やさなかった」とヒロインの持ち物を残しておいて、ヒロイン自身に選択させるルート分岐にゾクリとしました。
まあ、“鬼”なのだからその位はしてもおかしくないけれど。伊讃美に呆れられる程には、相当な悪趣味をお持ちである……。

桃源郷は、天国なのか地獄なのか。
黄川と伊讃美の甘い囁きを聴いていると、それすらもあやふやになっていく。
何にせよ、屋敷に迷い込んだ瞬間にヒロインの運命はもう決まっていたということだけは、変わらないし変えられない。
そして、永遠の雨に抱かれながら嬌声をあげるのみ…………

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