闇堕ちしてしまった騎士と召喚された聖女のお話。
160分という長編ですが長いなんて思わなかったくらい惹き込まれた物語でした。
岐路に立たされた時選択肢を間違えなければ幸せな未来があったのでは無いか、いやどちらを選んでも幸せはなかったのではないか、正解のわからない選択肢が出された気がしました。
帰りたいと望むヒロインの為に真っ直ぐに支えて、密かな思いを抱きながらも彼女の幸せを第一に望んでいたアダム。
闇堕ちしてしまうきっかけは何故?なんで?とは言えないと思いました。彼にとってはヒロインがすべて、腐りかけた国よりもヒロインを選ぶのは当たり前だ…と。
けれどヒロインは自分の幸せより訪れるであろう平和な世界で彼に生きてもらうことを望んだ。戦争になれば彼自身も無事ではすまないかもしれない、それにまた沢山の命が失われ悲しみに暮れる人ができてしまう、私はだからこその選択だったのではと思いました。
知らない誰かの不幸の上に成り立つ幸せが幸せとよべるのか、けれど選んだ選択肢が世界を変えてしまった…どうしたらよかったのかどちらが幸せだったのか…。
闇に堕ちてしまったアダムからしたら今はとても幸せなのでしょう。ヒロインさえいれば、と言っていた彼の側にはその愛する人がいる。でもその隣にいるヒロインは愛した彼女のままなのか…
キラキラしたハッピーエンドではないですが、鬱々したものでもなく、聴き終わりに大きく息を吐くくらいに惹きこまれます。
行為自体は触手以外には変わったプレイはありませんが、乳首にピアスの表現がありましたのでその部分は苦手な方もいるかもしれませんが痛い表現ではなかったです。
八神さんの演技と場面場面の効果音でシーンが頭に浮かぶのは本当に素晴らしいと感じました。日常シーンも行為のシーンもどちらもボリュームがありとても聞き応えがある作品です。ぜひ通して聞いて頂きたいです。