大好きだからこそ人形になってずっとアヌンナキの側にいたいヒロイン(サフィロス)と、大切だからこそ人間のまま元の世界に戻してあげたい(けど自身も離れ難いし、先延ばしにていた)アヌンナキの話。
シリーズもの3作目で世界観は独特ですが、いきなり本作からでも楽しめると思います。
尚私は1,2作目のエンキドゥ(アヌンナキの"先生")、ギルガメシュ(エンキドゥの弟)はコミカライズ版のみ読んでストーリーや関係性など把握した状態です。(分からなくても大丈夫だけど、分かってた方が楽しいポイントはあります。)
"メイズ"に迷い込んだサフィをアヌンナキが親代わりとなり育ててきたのですが、そもそも人が迷い込んでくることはほぼないらしく。
人形ならずっと一緒にいられる、と幼い頃に言われていたこともあり、自身を人形にして欲しいとアヌンナキに頼むサフィ。
アヌンナキが「大人になる前に(元の世界に)帰すべきだった」って言ったら悲しそうな顔されたのか、即「今のは言い過ぎた」って言ってくれるとこ好き(サフィの落ち込んだ顔にとても弱いアヌンナキさん…笑)
どうしても人形になりたいのなら相応しいか見せてみろと言われ、アヌンナキの前で証明し…
契約の証の淫紋を首に刻むの狡いよね(エンキドゥは胸元、ギルガメシュは腰に刻んでるので他の人に見せ付ける様に刻んじゃうアヌンナキの独占欲よ…笑)
何よりも大切だからこそ自分の気持ちに気付かないフリをして、でも無意識に自分好みに育てていたというアヌンナキ。
「お前が好きだ」と言ってからは容赦なく溺愛してくれますが天魔のエンキドゥたちと違って元人間ということもあり、力が足りないとのことで鏡で増えたりも…(結局どちらもアヌンナキには変わりないんだけど3Pになるので苦手な人は注意が必要かも?)
そういう意味ではやってることハードかもだけど痛そう辛そうな描写はないし、終始多幸感に包まれた作品です。