作品内容
時は大正。
子爵家の書生である夙川慶太郎は文学で身を立てることを目標としていたが、未だ一作も採用に至らない。子爵令嬢である貴女はそんな夙川に戀心を抱いていたが、九州の新興財閥の子息との縁談が決定、豪華寝台特急『聚楽号』で先方に向かうよう子爵より命じられる。思い詰めた貴女は、深夜、夙川の部屋に――。
――嗚呼、待ち受ける運命も知らずに。
※注意※
本作には登場人物らの『永遠の別離』を想像させる描写が御座います。
此の物語は架空のものであり、実在の名稱等とは一切關係御座いません。
[登場人物]
夙川慶太郎(しゅくがわ・けいたろう)
一月十一日生
子爵家の書生、作家志望者
貧困家庭に育つ。文学好きの子爵による奨学金で旧制中学を卒業。その後は子爵家で書生となり作家を志すが、作品は全く評価されず。子爵家の雑用等をこなし、令嬢の話し相手を努めつつ、執筆活動を続けている。
圓盤目次
壱・「或る朝」
弐・「財閥様なら娘をやろう」
参・「第一の接吻」
肆・「我が作戦」
伍・「惜しみなく愛は注ぐ」
陸・「受難」
脚本/堀川ごぼこ
作画/上條ロロ