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「Lovepairing~野良アンドロイド拾いました~」 へのレビュー

    • ゴミ捨て場に廃棄されていたアンドロイド。

      放って置くことが出来ず連れ帰り、ルディと名付けた彼と始まる共同生活。
      同じ時間を過ごしていく中で少しずつ心と身体を通わせ、お互いにその存在を求め合える関係になれるまでの過程が、とても丁寧に描写されていました。

      旧型でアップデートもされておらず、日常生活を手助けするという意味では少々難アリなルディくん。
      「所詮捨てられていた野良アンドロイド」と己の至らなさを卑下するかのように自嘲する姿に、何とも言えない気持ちになって心がぎゅっと締め付けられてしまう。

      反面、夜の生活のサポート性能には長けており、まるで水を得た魚のように自分が求められている、ようやく役に立てているのだと歓喜し奉仕する彼の健気さがもうね…
      使命感のようなものに駆られながらも、その中に滲むマスターへ対する抑えられない欲情が見え隠れするのにグッとキてしまったな。
      一生懸命で優しくて、でも与えられる快楽は容赦なくて、なんかもう難しい事はとりあえず置いておいてルディくんとの時間をただただ大切にしたいという気持ちでいっぱいでした。

      前の持ち主からは不当な扱いを受けていたルディくんだけれど、権利書と一緒に捨てられていたというのが、不幸中の幸いだったのかもしれないね。
      きっとこの権利書がなければ正式なマスター登録やアップデートも出来なかったんだろうなぁ…
      己の欲望にすこぶる忠実なオプションもりもりに出来た事にも感謝しか…!

      アンドロイドに限らず異種間の恋って、先々のことを考えるとどれだけハピエンでもどこかに切なさややるせなさを引き摺ってしまうんだよね。
      同じ時間軸の中で共に生きて同じように老いて朽ちていくという事は、どうしても叶わないのかもしれない。
      けれどマスターと出会い共に過ごせた時間が、彼がアンドロイドとしての生を全うする中で、かけがえのない幸せな時間であったと心から思えるよう切に願います。

      10人が役に立ったと答えています

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