レビューを報告する(情報入力)

  • 1. 情報入力
  • 2. 報告完了

このレビューを掲載しないほうがよいとお考えの場合は、理由をご入力の上、[報告する]ボタンをクリックしてください。この報告は、レビューの削除をお約束するものではありません。内容によっては、削除されない場合もございますのであらかじめご了承ください

「罪と罰。3」 へのレビュー

    • 2023年12月31日
      レビュアーオススメ!
      相手への執着は本物でも、他者の心に近づき寄り添う術を何も知らずに生きてきた男。実家の強い抑圧に縛られ、兄へのインモラルな恋情に依存的に縋りついている少女。
      サイコスリラーの心理劇を思わせる、交わらぬ平行線の二人の物語。
      これからも継続予定の長編の第三話です。

      政略結婚の、逃げ場の無い二人だけの密室の中、行為は日を追うごとに過激さを増していきますが、心の距離が近づいていない事は、男自身も感じています。しかし彼は他に術を知らないのでした。

      執拗な開発の末、前回で初挿入に至った二人。
      少女はもう、深い挿入で絶頂感を得られるまでに開発されているのですが、まだ性の欲求は自分のものにはなっていません。

      愛撫に、挿入に、性感を刺激される肉体に戸惑う少女。男に抑えられたいたいけな肢体と、望まぬ苦行を耐える心の声とが絡み合う、痛ましくもエロティックな場面です。

      義務として拒まないSEX、そこにある筈の親愛が伴わない空っぽの所作も、男は感じ取ってはいるのですが。

      少女も、この結婚に身を捧げる覚悟で、頭では夫を「正しく好きになろう」と思っていたりはするのですが、まだまだ成長過程の彼女は、生身の人間の、ランダムでムラのある行動と反応に戸惑うばかりです。

      狎れた親愛の前提が無ければ、体液の交換も、出先からのWEBカメラを使ったリモートセックスも、潔癖な環境で育った少女には、心理的な抵抗感が先立ってしまいます。

      上っ面の気遣いで維持されている空間に走る、ひび割れの予感。
      事は、ここからどこへ向かうのでしょう?

      最後には、少女は心を捨てて従順に、男の欲望の形に自分が合わせればいいのではと思い極めて、激しい行為に没入してみるですが…

      翌日、彼女が顔を埋めて嗅いでいるのは、兄のワイシャツです。

      今回は、長編作品の、嵐の前の予兆の一場☆ お話は更に続きます。
      ここまで拗れた二人の、その向かう先は?
      これからの物語の果敢な挑戦にも期待です☆

      40人が役に立ったと答えています

  • 理由必須
    0 / 1500