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とは裏腹なヒロインの思惑にびっくりしました!
HEADS-UPさんの作品は、キメセクと獣人は購入しておりまして、2作品を通して天真爛漫かつ困っている人は捨て置けないヒロイン(乙女ゲームの主人公)だと感じていました。今作のヒロインも、オッドアイを理由に家族から十分に愛されなかった碧葉くんに愛情を与えるというか、所謂心のカウンセリング的な処置を行い、過去の失言はあれど和解しハッピーエンドに向かうものかと思っていたのですが、最終トラックを聴いて掌の上で踊っていたことに気づきました。初恋のやり直し(トラック6)で、あれ?ヒロインこんなこと言うんだ?と引っかかるセリフはあったのですが、ヒロインの思惑が明かされ、全て理解しました。
メタ的ですが、HEADS-UPさんからダークなヒロインは出てこないと思っていたので、個人的に気持ちよく裏切られて興奮しました。
本当は可哀想なものこそ強く惹かれること、碧葉くんに聞かせた言葉も本心でした。碧葉くんが居ない間に、彼以上に可哀想で執着を寄せるものが出てこなくてよかったと思います(ヒロイン的に碧葉くんがヒロインに復讐しに戻ってきたタイミングで他のものに心を傾けている姿を見せたら、さらに"可哀想"に感じるのでしょうか)
碧葉くんの視点ではタイトルのように初恋のやり直し、ハッピーエンドですが、ヒロインの思惑を知ってしまったこちらからすると、碧葉くんは依然として可哀想なまま、もしくは可哀想さに拍車がかかっているとも言えます。これから、そんなヒロインにますますの信頼を寄せるのかと思うと、ヒロインとしては内心笑いが止まらないのでしょうか。ただ、物語として消費するこちらとしても、碧葉くんの哀れさに最初は苦みを覚えつつも2周目以降はその哀れさを求めて聴いてしまうので、同じ穴の狢なのかもしれません。最終トラックで真相がひっくり返る、可哀想な男の子をありがとうございました。