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「月にこいねがう〜何度もフラれたはずの彼に逆転求婚されるまで【最愛×官能×もだ甘えっち】」 へのレビュー

    • 2024年06月23日
      レビュアーオススメ!
      美しい月夜が似合うお話。
      図書館司書の宵一さんはシロフクロウの獣人。
      耳が良すぎるため、静かな図書館でお仕事をしているのでしょうか。

      プロローグを読めば宵一さんにとって彼女が特別な存在なのは一目瞭然なのですが、振っちゃう理由が真面目すぎて焦れったい。
      ヒロインからの最後のお願いに焦り、やっと動いた宵一さんからの告白がお洒落。
      「死んでもいいわ」二葉亭四迷からの「ずっと前から月は綺麗だったよ」夏目漱石。あぁ、言われたい!

      彼女が純文学好きなのを知ってる宵一さんだからこその伝え方ですね。
      「実は僕もずっと前から好きだったんだ」って言われるよりも響きます。

      彼女に対し公私を分けなくなった宵一さんの全力愛は凄かった。
      感情のコントロールが巧いはずの宵一さんから嫉妬の黒い炎がチラリと見えてゾクリ…そういえば猛禽類でしたね。

      心躍る空中散歩でファンタジー少女漫画の主人公気分で次のトラックに行くと大変な事になります。

      谷崎潤一郎「痴人の愛」
      ライターさん、凄いのぶち込んできた!
      しかも一番淫靡なシーンを耳元で暗唱されながら耳舐めされたり体をまさぐられたり…
      いつも優しい宵一さんの執着心が怖いほど伝わってきて素敵!

      ※「痴人の愛」をご存知ない方は青空文庫で読めますよ。例のシーンは27ページにあります(ドマゾな男の話です)

      「純文学が好きな人はムッツリスケベ」
      その通りだと思います。スケベなんですよ純文学って(笑)

      最後のトラックの子守唄は宮沢賢治の「星めぐりの歌」です。
      宵一さんの優しい歌声に抱かれてゆっくり眠りに落ちます。
      眠った彼女につぶやいた「比翼連理のように…」きっと彼女も同じ事を思っているでしょうね。

      エッチシーンの感想
      お風呂で精子を掻き出すシーンがセックスよりえっちぃ!
      露骨な隠語は出ないので初心者にもおすすめ。

      7人が役に立ったと答えています

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