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目を開けると見知らぬ場所、目の前には自分の担当医を名乗る男。
けれど場所にも相手にも心当たりはなく、それでもなんとか状況を把握しようとしていたら――彼に告げられ気付いた今の自分はなんと真っ裸。

そこから始まるこのお話は、気軽にさくっと聞ける纏まった時間ながらもとても濃密で、ヤンデレた医者にたっぷり一方的に愛されます。
わけが分からないままでも大丈夫(?)
媚薬を飲ませてくれるので、あっという間に彼にされるがまま、快楽に流されてゆけます。
ただしガッチリ拘束されている上に、周囲は出口も分からない地下室という、なんとも救いのない状況ですが。

演じるジョルジ熊狼さんのお声が本当に良い…。
お声の良さは存じていたものの、第一声の少し掠れた低音、その色気溢れる声音が本気で耳を溶かしに来ます。
そしてこの医者は丁寧な敬語喋り、尚且つその魅惑のお声で囁いてくるので、身構えていても耳がぞわぞわ心地好い。
声に酔うってこういう感じかな…と浸りました。
が、ぼんやりしてると囁きに耳舐めにと襲い来るので、やっぱり圧倒的に溶かされます。
彼が快楽に思わず漏れてしまう吐息もお声も、色気たっぷりでございます。素晴らしい。

狂気たっぷり身勝手な愛に絡めとられたこの先は、いったいどんな未来があるのでしょう。
何れにしろ、彼から逃げられない――逃がしてなどくれないことは確かです。
貴方を想い求め望む、手段を問わない彼の愛。
いっそそれに堕ちてしまうのも、ひとつの幸せかもしれない。
そう思ってしまいかねない彼の最後の一言――ぜひ、貴方のその耳に囁かれてください。