描くことに困らないという美大生が主人公
無限にイメージが広がっていたのに、急に描けなくなった彼は
バイト先の絵画教室で彼が怖くなった真っ白なカンバスに対し
無限の可能性で描きたいものが沢山あって、描ききれないかもしれない
この配置は違うかもと悩む彼女に、うらやましさと子供の純粋さを彼は観てしまったのではないだろうか。拉致、監禁、レイプは許されがたい事だと
彼も認め彼女に許しを請うが、共依存というより
その刹那の描くという欲とお互いの中の埋められない芸術的狂気に
ひかれあったのかもと3回以上聞き返すうちに想うようになりました。
私自身が高校まで美術。短大は演劇をしていたので
自白トラックの『白が嫌いになった』のセリフが刺さりすぎて、
お芝居の上では白は何色にも染まれる素晴らしいツール。
しかし学生という課題に追われる立場では白に無限の可能性を感じる余裕がいつの間にか消え去り、かつては、『描けない』が言い訳と片付ける主人公と同じ気持ちになることもあり、その苦しみを突破する悩みぬいた明け方の製作には描き始めれるが、他の要因で描けなかったりと苦しむ同級生も多くみてきたので。きっと、璃羽くんはそれを知ったのだと思います。
又ヒロインもかつて、芸大系か普通の進学か悩んだのだとすれば、
きっとお互いの中に救いを見出し、愛し合うことで更にとてもいい未来が二人にあることを祈りたいと思います。
初時さんの苦しそうで、逃げたくて彼女に見出した救い、
ヒロインと心が通じ幸せそうに云うお声の変化にとても心が震えました。
サークルお耳の恋人様本当に素敵な作品に巡り合わせていただきまして感謝です。