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どの作品でもいえる事かもしれませんが、特に赤ちゃんプレイって少しでも揶揄ったり引いたりすると一気に現実に引き戻される繊細で難しいジャンルと思っていたので、どこまで心を許していいのかと、ジャケットの充希ママの可憐さとサンプルの三橋さんの優しい声に惹かれつつ、半ば恐る恐る本編を聴き始めました。結果、良作は絶対に期待を裏切らないという、もう半分の予感が報われて終始心の中で「ありがとうございます」を連呼してました。
三橋さんの高めの声、といっても必ずしも女性的というわけではなく、男の人特有の響く声のままで、心地良くて柔らかい、静かで穏やかな美しい高音…これが…「ママ」…(感涙)そして台詞なしの行間、吐息での感情表現も徹底していて素に戻る瞬間が全然ない。全く隙がない。凄すぎます。
充希ママこと充希さん…!大事なハネムーンで自分も移動なり何なりで疲れてるでしょうに、ヒロインの願いを叶えるためにママになってくれる、その優しさがもう嬉しい。しかも普段の一人称が「俺」。そのうえ身長が178cmという、人魚姫のように可愛くてベビードールが似合う充希さんが立ち上がったら見上げちゃうというギャップ。魅力の塊のような人。
プロポーズの思い出もとても素敵で、水族館の青い光に照らされて美しく佇む充希さんの姿が自然と浮かんできました。性別を超えた美と優しさに触れられる奇跡のような作品です。聴いてる人に癒されてほしいという気持ちがしっかりと伝わってきました。改めて本当にありがとうございます。
三橋さんの声と演技が大好きなので色んなシチュエーションで聴いてみたいと思っていたところ、こちらの作品に出合いました。
サンプルを聴いた時、気怠げなお兄さんが時々楽しそうに状況の説明をしてくれる様子が可愛くて、テンポも良くて耳に心地良いし、導入がこんなに面白いならばと話の展開も気になってもっと聴きたいと思いました。ただ最初は正直、触手はちょっと怖そうとか、恋人を実験台にするんですか?とか、少し不安もあったのですが、本編を聴いたらそんな気持ち吹っ飛ぶくらい最っ高に良かったです!テクノロジーに頼りきらずにどの本番も彼ので愛してくれるし、実験云々についてもちゃんと理由があって良かったです。
自分の中でのフィクションの科学者の大まかなイメージって、やや偏屈で、集中力はあるけど体が弱くて、性のことには淡白といった感じだったんですが、シュウくんはあっけらかんとしておおらかで、彼女のことを簡単に抱っこして運べるくらい力持ちで体力もあって、そっちにも好奇心旺盛というか、むしろ彼女への愛が原動力になってるという、今までのイメージを覆す頭脳明晰、容姿端麗、メンタルもフィジカルも強いスーパーサイエンティストでした。しかもシュウくん想像力豊かな演技派で立ち回りにも融通が利き、自分の興味関心を引く全てを尊び強みを生かし弱さを理解して人生最大限に楽しんでる感が最高に魅力的です。本当の意味で最強というのは彼のことなんじゃないかと思うくらい奥行きのある憎めない人物で大好きです。
予想以上だったのが甘え方がめちゃくちゃ可愛いところ。普段は余裕があって少し意地悪でにやにや笑いながら一歩引いて観察してるんじゃないかって不安を覚えるところを、踏み込む時は全力でもたれかかってくる感じがたまりませんでした。天才科学者のいつもの語彙力はどこいっちゃったのと思うくらいどろどろに溶けてる様子を是非聴いてほしいです。
セラータくん。セラータくんも作中で言ってくれたようにSerataはイタリア語で「宵」の意味。「耳と尻尾の色が宵の色みたいで綺麗」と出逢ったその日にヒロインが名前をつけたという由来も素敵ですね。まっすぐに慕ってくれるセラータくんと戸惑いながらも優しく受け入れてくれるヒロインのやりとりが微笑ましくてずっと聴いていたいと思うくらい幸せに感じました。
セラータくん達の世界ではキメラを人間扱いすることは違法らしく、家の中まで監視カメラがついてるの?ってくらい規制が厳しくて、同じテーブルでご飯を食べるのもよくないそうで…自宅で席について一緒に食事をすることで一体誰にどんな風に迷惑をかけるのかと異世界カルチャーショックを受けましたが、その後のヒロインの機転の利いた行動に慣れない世界観にも得心が行きました。理由があるにせよ尊厳を無視するような歪なルールの中で、大切な相手に自分はどう接していきたいのかというヒロインの答えと意思が作品の道標のように思え、作品全体の信頼度が増して最後まで安心して聴くことが出来て良かったです。
セラータくんが本っ当にめちゃくちゃ可愛くて…!落ち込んだり不安そうにしてると励ましたくなるし、嬉しそうに笑っているともっと幸せになってと庇護欲を掻き立てられます。なのでヒロインが最初そういう奉仕を求めないのも迷うのも分かる気がしました。役に立つとか癒しとか、そういうのを理由にしたいわけじゃない…と思いつつ序盤はかなり流れされてた感が否めないけど幸せなのでOKです。
トラック5で自分でも信じられないくらい涙がボロボロ出てきて息が出来なくてティッシュで鼻をかみながらそれでもセラータくんの言葉を聞き逃さないよう真剣に耳を研ぎ澄ませて聴いていました。苦しくてどうしようもないのに愛おしくて仕方なかったです。
素晴らしい作品に出合えて、セラータくんに出逢えて幸せです。ありがとうございました。
なんて屁理屈をこねるつもりなのかな?」
た、確かに…?いや、ごめんなさい。
ちょうど一人称が僕、二人称が君のかっこかわいいユニコーン系男子に会いたかったので命が助かりました。ありがとうございます。
一角 椋都(いっかく むくと)くん。格好良くて可愛いだけではなく、エスコートしてくれる紳士的なところも、かなり独占欲が強めなところもすべて魅力的です。メルヘン思考の持ち主、とプロフィールにありましたが、彼女をお姫様扱いしてくれる優しい王子様である一方で、こだわりの強いユニコーンのように盲目的で強引な所もあり、けれど好きな人を傷つけたり怖がらせたくないという気持ちは彼の誠実さを感じました。嫉妬の表現も怒鳴ったり拗ねたりするんじゃなくて「じゃあこれからどう活用していくか」とポジティブに行動を起こせるのも理知的な大人の対応で素敵ですね。全体的にやや短めのお話の中で彼の良さがぎゅっと詰まっててとても良かったです。
些細なことですが、通常の音声はとても綺麗で聞き取りやすくて完璧なのに、耳元で話したりする時などのシーンで逆に何故か声が遠くなる?ように感じたのが少し不思議でした。
それとヒロインが頷いたりする時などの衣擦れの音がバッ!シュバッ!と毎回少しだけ勢いが強くてちょっと面白かったです笑。
トラック02の冒頭であれ?豹変したの?と思いきや「ドS彼氏の耳舐め調教」の音声とのことで、劇中劇(作中作)でしたね。ひらめさんが兼役なので少し混乱しましたが、大事な伏線だったのも後からちゃんと教えてもらえて腑に落ちました。
余談ですがユニコーンの角はどんな水も清めるらしく…なるほど、お清め的な意味でも上書きとか、理に適ってる、のかな?とか、メルヘンはドイツ語で童話やおとぎ話、非日常的で不可思議な物語のことだから言うなればシチュボもメルヘンかなとか、やや脱線しながらも色々考えを巡らせながら聴けて楽しかったです。
サンプルで声優さんの演技の素晴らしさと魅力的なストーリーに引き込まれ、もっと聴きたくて購入を決めました。本当に出合えて良かった、聴けて良かったです。
最初は正直、ちょっと同族嫌悪というか笑、共感性羞恥というか、鹿之助くんの弱音がぐっさぐさ心に刺さってしんどかったんですが、言いづらい本音を吐露するシーンはどれも可愛くて愛おしくて、美しく感じました。聴きながら怖かったよね、大丈夫だよ、と思いながら、果たしてこれは本当に鹿之助くんへの応援なのか、それとも自分の心を慰めてるのか、ちょっと分からなくなりそうになって、自然と涙が出てきました。混同してはいけないと度々自分を戒めるぐらい作品への没入感が高くて、まるで映画の中に入り込んで登場人物たちをそばで見ているような感覚になってとても楽しかったです。
エンジェルちゃんが本当に小悪魔で笑、良い意味で行動が読めなくて良かったです。鹿之助くんを大好きなのは分かるけど、何も言わずに出て行ってしまった時などは「エンジェルちゃん?!抱きしめてあげなよ!ちゃんと好きって言いなよ!」と終始心の中でツッコミを入れてました。メタ的に作品を盛り上げるのに必要な過程なのは分かってるんですが…と、気付いたら私もエンジェルちゃんの掌の上で転がされてました。
キャストトークも凄く良かったです!世見さんが作品もキャラも本当に大切にされていて愛してるのが伝わってきてすごく和みました。鹿之助くんを「ガラス片みたいな気持ちを持った人」「空に透かしてみると綺麗だけど脆い部分もいっぱいある」と仰っていて、なんて素敵な例えをして下さるんだろうと感動してしまいました。
これからも何度も聴きます。心に残る良作に出合わせてくれてありがとうございました。