事業に失敗した父に、会社ごと売られてしまった「あなた」。
買ったのは、葛城グループの社長・葛城右京。
右京は息子たちを集めてこう言った。
「この女と結婚した者に家督を継がせる。
だが、ただではやれない。
女と結婚したければ女を俺から買え」と。
品定め期間は一ヶ月。
その後、一番高値をつけた者に「あなた」を売るというのだ。
期間中は、彼らに品定めをする権利――
つまり、寝屋を共にする権利が与えられる。
「あなた」はこの家に住み、彼らの品定めに呼ばれたら断ってはいけないという。
一癖も二癖もありそうな彼らを前に、困惑する「あなた」。
冷徹な長男・葛城万世
優し気な次男・葛城千里
軽薄そうな三男・葛城一成
そして、「あなた」と同じ大学に通い友人でもある四男・葛城空知。
一ヶ月後、「あなた」を買うのは誰なのか?
それとも、誰にも買われず闇マーケットに売られてしまうのか?
滅茶苦茶な彼らとの、品定め生活が幕を開ける。
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Auctioneer04.葛城空知 Story
葛城家の四男・葛城空知は、「あなた」と同じ大学に通い、同じゼミ、同じサークルに所属する友人だった。
空知の専属秘書・諏訪海瑠に案内され、寝室へと連れて行かれた「あなた」は
そこで、彼と再会する。
顔見知りを前に安心する「あなた」だけど、空知はどこか苛立っている様子で……。
そっけなく、無愛想で、不器用な空知。
彼と一緒にいる時間を通じて、今まで知らなかった空知の一面や、想いに触れていく。
共に過ごす時間の中で、互いの胸に何が芽生えるのか。
その結末は、一ヶ月後のオークションで明らかに――
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