事業に失敗した父に、会社ごと売られてしまった「あなた」。
買ったのは、葛城グループの社長・葛城右京。
右京は息子たちを集めてこう言った。
「この女と結婚した者に家督を継がせる。
だが、ただではやれない。
女と結婚したければ女を俺から買え」と。
品定め期間は一ヶ月。
その後、一番高値をつけた者に「あなた」を売るというのだ。
期間中は、彼らに品定めをする権利――
つまり、寝屋を共にする権利が与えられる。
「あなた」はこの家に住み、彼らの品定めに呼ばれたら断ってはいけないという。
一癖も二癖もありそうな彼らを前に、困惑する「あなた」。
冷徹な長男・葛城万世
優し気な次男・葛城千里
軽薄そうな三男・葛城一成
そして、「あなた」と同じ大学に通い友人でもある四男・葛城空知。
一ヶ月後、「あなた」を買うのは誰なのか?
それとも、誰にも買われず闇マーケットに売られてしまうのか?
滅茶苦茶な彼らとの、品定め生活が幕を開ける。
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Auctioneer03.葛城一成 Story
葛城家の三男・葛城一成は、
ある目的から「あなた」を品定めに呼び出す。
一成の専属秘書・倉敷龍に呼び出され、
部屋に連れて行かれた「あなた」は、何の目的でここに来たのかと問い詰められる。
「あなた」の言葉を信用できないと言いつつも品定めをしようとする一成だが、
「あなた」が”初めて”だと知り、手を出すのをやめる……かと思ったら、
その後も暇つぶしに品定めに呼ばれるように……。
一成に嫌な印象を持っていたが、一緒に過ごすうちに、彼の優しさに気づいていく。
共に過ごす時間の中で、互いの胸に何が芽生えるのか。
その結末は、一ヶ月後のオークションで明らかに――
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