【簡体中文版】俺の彼女は吸血鬼(ヴァンパイア)

この世界には、二種類の人間が存在する。

ひとつは、ヒト。
ひとつは、亜人。

亜人とは、外見はヒトとは変わらないが、身体的な能力や、性質が、ヒトとは異なる存在。

古くには、悪魔や、妖と呼ばれていた異質な存在である彼らは、現在、『亜人』として、それぞれの国の政府によって管理されていた。

これは、そんなヒトと亜人が、共生する現代の物語。



《彼との出会い》

彼との出会いは半年前。

けれど、彼のことは前から知っていた。
ちっちゃくて可愛い男の子。
クラスの子たちがそう噂しているのを聞いたことがある。

けれど、本当はそれだけじゃなくて、私は彼に助けてもらったことがある。

彼は、覚えてないと思うけれど、学校に入学したばかりの頃、私は、貧血で立ち眩みを起こした。
その時、彼が私を支えて保健室まで連れて行ってくれた。

ちっちゃくて可愛くて、優しい男の子。
あの頃から、私は彼を特別に思うようになっていった。

けれど、それ以降、何の接点もないまま、2年の月日が経過した。

何かを望むこともなかったし、誰かと恋人になる。
そんなことも考えたことがなかった。
なぜなら、私は『亜人』だから。

亜人の中の一つ。
吸血種。
ヒトの血液を定期的に摂取しないと、生きていけない。

そんな私が、普通のヒトとの恋愛なんて、出来るわけがない。
そう思っていた。

だけど、偶然、彼が他の学校の学生に絡まれているところを、見つけてしまった。

それが、半年前。

大勢のヒトに囲まれている彼を見て、いてもたってもいられなかった。

「お巡りさん、こっちです!」

気付けばそう叫び、彼の手を取って走っていた。

もちろんお巡りさんなんて本当はいない。
ただのはったり。
ドラマでよく見るワンシーンを、自分がするとは思わなかった。

不良たちが見えなくなるところまで走って、ようやく立ち止まった時、彼は、
…ものすごく息が苦しそうになっていて、咳き込んでいた。

彼曰く、あまり体力がないらしい。

彼が落ち着くのを待っていると、彼から、とても良いにおいがしてくる。

…血だ。

どこか、ケガをしているのかもしれない…。

それにしても、こんなに良いにおいのする血は、はじめてだった。

においをたどると、手首からかすかに血が流れているのが見えた…。

私は、無意識に、彼の手首をつかみ、その血に舌を這わせていた…。



その時から、彼には、私が吸血種であることが知られてしまった。
けれど、怖がることもなく、助けてもらったお礼と言われ、血を飲ませてくれるようになった。

だけど、いつまでも、お礼という理由で、血をもらうわけにはいかない。

私がそう言うと、

「じゃあ、付き合う?　彼氏からもらうなら、何の問題もないよな?」


そうして、付き合うようになった。
それが、3か月前。

彼のことを知れば知るほど、好きになった。
毎日が、幸せだった。

だけど、私には、彼にまだ言えていない秘密がある…。

本作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

本作品の音声、テキスト、画像等の無断転載・無断使用は固く禁止しております。

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※視聴用の音声には、SEは入っておりません。

※女性優位の作品です。
苦手な方はご注意ください。

女性優位の作品ですが、本編に、彼のアナルを攻める行為はありません。



【効果音】

効果音ラボ様
ディーブルスト様「色んな効果音集100」
タイガーリリー様

さくっと聞ける(かもしれない)
ふわっとした雰囲気のお話。
を取り扱うシリーズのことです。
略してふわはな。
です。



制作:ばーちゃみっ!(@ba___tyami)

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