あまとろみるくの配達屋さん

本作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
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ああ。オレはもうすぐ死ぬんだ…ーー。

耳障りな雌猫の鳴き声を聞きながら、オレは自分の死期を悟る。

淫魔。

それがオレの種の名前だ。
けれど、オレは淫魔としては出来損ないだった。

淫魔の主食はヒトの精気だ。

だけど、オレはヒトが怖かった。

オレにとってヒトは、悪魔よりも恐ろしい存在だった。

何とか生きようとした。
必死だった。

けれど、もうダメかもしれない。

だんだんと動かなくなる体。

だけど、オレは、死にたくない…。

死ぬのは怖い…。
生きていたい…。


「見てられないな」


死を恐れながら、人気のない路地裏に座り込み、うずくまるオレに、そう声をかけてきたのは、オレと同じ、淫魔だった。

「無視しようとも思ったけど、ボクの縄張りで死なれたら迷惑なんだよね」

オレが苦手な、キラキラとした雰囲気を漂わせるその淫魔は、そう言いながら、オレにタブレットを渡してきた。

画面に映し出されたのは、かわいらしくデザインされたとあるサイト。



『あまとろみるくの配達屋さん』


ーーあまくて極上の快楽(みるく)をあなたにーー


そこは、淫魔たちが運営する、『ミルク』のオンラインショップだった。

オレは、藁にも縋る思いで、そのショップの配達淫として登録する。

オレの、理想のヒトが、見つかることを祈って。



【キャラクター紹介】

スグリ　(cv:ながしま)

死にかけの落ちこぼれの淫魔。気が弱く、魔力も弱い。
見た目は二十代前半。

『あまとろみるくの配達屋さん』に最近登録した新人配達淫(魔)。

『生』に対しての執着は強い。
ヒロインに出会って、『性』の執着も芽生えた。

ヒロインに淫魔らしいところを見せたいと思っているがなかなかうまくいかない。


ヒロイン　(cvなし)

社会人。彼氏に振られたばかり。

彼氏に振られ、やけ酒を煽り、知らないうちに『あまとろみるくの配達屋さん』でスグリのミルクを注文した。らしい。
泥酔していて記憶にないので、突然やってきたスグリにお帰り願おうとするが、うるうると涙をためて身の上話をしてくるスグリにほだされてしまう。

よく言えばお人好し。悪く言えばチョロい人。



あまとろみるくの配達屋さん

低級な淫魔(主に男の淫魔)が生き残るために考えて作ったオンラインのミルク販売店。
各自、注文を受けると、それぞれの淫魔がお宅訪問。
ミルクとは、もちろん精液のことで、お宅訪問後、精液と快楽を引き換えに精気をもらうシステムとなっている。
単品からセット販売まで色々取り揃えている。



【トラックリスト】

01.淫魔のミルクなんて注文した覚えありませんけど?!
02.『お願い』には弱いんです…。
03.なんだかほだされてしまいました…?
04.はじめてのミルクの味は…?
05.よわよわ淫魔のくせに生意気な。
06.だから『お願い』には弱いんだってば。
07.主従契約という名のハッピーエンド?


総再生時間:約115分


mp3、wavとご用意しております。
お好きな方でお聞きください。
SE無しのものも同封しております。



CV:ながしま様
イラスト:水城るり様

効果音お借りしました
・ tigerlily様

シナリオ:蓬田

制作:orange moon